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フンボルトペンギンは日本で見れる?

フンボルトペンギンと言うペンギンは知っているだろうか?このペンギンはチリやペルーに生息しているため、あまり日本人になじみがあるとは言えないように見えるのだが、実はそうでもないのだ。フンボルトペンギンはケープペンギン属のペンギンで、これらの種族は比較的温帯に近い地域で生息をしているため、人間の生活環境に適応しやすい種族でもある。そのため日本でも飼育している家庭が存在する。

フンボルトペンギンとは?

フンボルトペンギンは鳥綱ペンギン目ペンギン科ケープペンギン属に属する鳥類。全長は60~70㎝でペンギンの仲間の中では中型になる。チリやペルーに生息しており、フンボルト海流の近辺に生息していることからフンボルトペンギンと言う名前が付いた。フンボルトペンギンは頭部から上面は黒で胸部から腹部は白く、黒い斑点があるのが大きな特徴だ。協調性が極めて高いペンギンで、ペンギン同士で喧嘩をすることがほとんどない。コロニーでは協力をして生活をしている。特定の繁殖期はないが、4月から5月にかけて繁殖を行う傾向がある。

一夫一妻制

フンボルトペンギンは他のペンギンのように浮気をすることが少ないペンギンと言われる。アデリーペンギンやヒゲペンギンだと過酷な南極で生活していることや、シャチのような海獣に食われて死ぬことが多いため、頻繁にパートナーを入れ替えるのだがフンボルトペンギンは死亡率が彼らとくらべると低いため、同じパートナーと寄り添って生きていく傾向にある。しかし人間と同様、例外もある。男女比に偏りがある飼育環境では一夫多妻・一妻多夫となることもあるのだ。ペンギンの世界にも浮気や不倫はある。

絶滅危惧種

フンボルトペンギンは絶滅危惧種である。産卵地の破壊、漁業による食物の競合、犬や猫による捕食などが1900年代以降は増えてきてしまっており生息数が減っている。1981年に、ワシントン条約附属書Iに掲載されている。南米ではエルニーニョ現象にも影響されており、餌の確保が難しくなってきているのだ。そのためフンボルトペンギンは取引が厳しく制限されているので一般人が普通に飼育することは難しい。野生種は2005年には約1万羽にまで減少した。

フンボルトペンギンを飼育している水族館

フンボルトペンギンは南アメリカ沿岸地域の温帯に生息しており日本の気候で飼育しやすい。そのためか日本でもっとも飼育頭数の多いペンギンである。青森県営浅虫水族館ではフンボルトペンギンのひな2羽が生まれた。性別はまだ不明で、名前は今後決定する。2羽は巣箱で家族と過ごし、親鳥の口から餌を与えられている状況だ。浅虫水族館では38羽のフンボルトペンギンを見ることができる。

県営浅虫水族館



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