ウクライナで動物支援活動
ウクライナ侵略はちょうど1年が経過しようとしている。開戦当初は1週間あれば、ウクライナは降伏すると予想されたが、実際はウクライナの予想以上の強さと、ロシアの想像以上の弱さが露呈。世界第2位の軍事大国であるロシアは、想像を絶するほど弱いことが分かった。現状は膠着しており、ロシアが攻勢をかけているものの、戦線は維持されている。1年も戦時状態が続き、ウクライナは多数の方が亡くなっている。そして、犠牲になっているのはウクライナ「人」だけではない。彼らが飼育していた動物達も、飼い主を失くし、餓死したり、あるいは砲撃により殺されている。そこで、世界中から多数のボランティア団体が動物保護活動を開始している。
1200万以上の避難民
ウクライナではロシアからの侵略を受けて、国連によると1200万以上の人々が自宅を離れざるを得ない状況になっているという。1200万というと、小国1カ国分の人口と同じくらいの規模である。そして、ロシア軍の攻撃を受けて飼い主が死んでしまった家では、もう戻って来ない飼い主を待っている動物がたくさんいるというのだ。そこで戦争開始以降、ヨーロッパを中心に、世界各地の動物保護団体が立ち上がり、動物保護活動を開始した。主にウクライナではなく、隣国に当たるポーランドなどで、動物愛護団体が保護活動を開始した。
ポーランドの動物保護団体
ウクライナにかなり近い位置にあるポーランドではポーランドの動物保護団体「ケンタウロス財団」が活動中。彼らはウクライナとの国境が近いことから、ウクライナで飼い主を失った犬や猫を1000頭以上保護した。ウクライナは小国と言われているものの、地図を見ればわかる通り、国土はとても広い。広大な土地で動物保護活動をすることはかなり大変である。ポーランドはウクライナのすぐそばにあることもあり、ポーランドの保護団体だけでなく、ヨーロッパ中の保護団体が集まり、合同で、動物保護活動を行っている。
ウクライナ侵攻はなぜ起きたのか?
家畜や海洋動物の保護
現在ウクライナの動物保護活動を行っている団体は犬や猫などの愛玩ペットを中心とした保護を行っている。しかし、飼い主を失って餓死しているのはペットだけではない。牛や羊、さらにはイノシシなどの保護活動には、とても手が回っていないのが実情だ。戦争で命を落とした動物の正確な数を知ることは難しいが、かなり多いと予測されている。第一次世界大戦中には、馬、ラクダ、牛が50万頭近く命を落としたとされている。第二次世界大戦のイギリスでは75万匹の犬猫が殺されたともいわれている。
里親募集
現在保護されている犬や猫達のほとんどは、飼い主を失ってしまい、このままでは餓死してしまう状況にある。動物保護団体では、保護された犬や猫たちの里親を募集している。引き取ってくれる家庭が多くいるようだが、まだまだ足りない模様。ウクライナ・ハルキウにある動物保護施設では、ネコ100匹の里親を募集している。この施設では、暖房費を支払えない状況だ。ウクライナ国内では、保護される動物の数が急増中。せっかく拾った命なので、なんとか助けてあげたいところだ。
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