shu uemuraを救った猫 #マーケティングトレース
shu uemura について
shu uemuraは1983年、メイクアップアーティストの植村秀さんによって立ち上げられました。
「美しいメイクアップは美しい素肌から始まる」をブランドコンセプトとし、単なるコスメブランドの域を超えて、ファッション界はもちろん、アートフィールドにも影響を与える存在として、多くのクリエイターからの強い支持を得ています。
そんなshu uemuraは2004年にロレアルに買収され、今ではグループ傘下のブランドです。
アメリカから撤退
世界的に売れているブランドのように思えますが、アメリカ、カナダではなかなか売上が上がらず、2010年に撤退。
売上の80%はアジア圏というくらい、北米圏では目立たなくなったそう。
そのため、アメリカではshu uemuraのコスメを手に入れることはできなくなり、カナダでの流通も限られてしまいました。
shu uemuraとアメリカを結んだ猫、Shupette
しかし2014年、shu uemuraはアーティストKarl Lagerfeldとのコラボコレクション「Shupette Line」をリリースし、北米圏の若年層から指示を得ました。
毎年shu uemuraは有名アーティストとコラボした商品を発売しており、当時「世界一ラグジュアリーな生活を送る猫」として世界中に知られていたKarl Lagerfeldの愛猫、Shupetteをモチーフとしたコスメラインをリリースしたことによって、注目を浴びたのです。
ターゲティングと4P
shu uemuraは、オンラインショップのみでしか北米圏の消費者に購入してもらうことができず、低いブランド認知から購入まで導くマーケティング戦略が必要でした。
チームは25~30歳の女性、過去にオンランで化粧品を購入したことがある人をターゲットとしました。
そして、商品認知から購入検討に移り変わるフェーズで、ウェブへのアクセスとメール登録者増加を狙う戦略を立てることに。
Google Analytics Premiumを駆使し、サイトに訪れたことがあるユーザーのリストを獲得し、DoubleClick Bid Managerにそのリストを利用し、既存顧客と見込み顧客にリーチするよう頼みました。
競合とのポジショニング
同シーズン、競合他社がクリスマスコフレ(コフレとはフランス語で宝石箱という意味)として発売して話題だったのは以下のようなものがあります。
・JILL STUART, プリマグレースコレクション
口コミ
上品で女性らしいパッケージ、ハイライトめっちゃいい、シャドウとグロス薄づきでイマイチ
・ANNA SUI, ホリデイスイーツコレクション
口コミ
茶色とピンクの王道モテ系、高級感はないがパッケージ可愛い、お菓子箱のよう、肌馴染みがいい
ちなみに、shu uemura/Shupette Lineの口コミは
パッケージが可愛すぎる、ブルー系とピンク系2パターンメイクが楽しめる、色が可愛い、肌にピタッと馴染む
クリスマスコフレは限定パッケージが重要な購買要因の一つとされており、当時話題のパッケージを生み出した2ブランドと比較しました。
ANNA SUIやJILL STUARTは女の子らしい世界観をパッケージや製品そのものから生み出しているのに対して、
shu uemuraは可愛いさとモードな世界観両方を生み出し、機能面でも優れているのが特徴的でした。
shu uemuraの成功要因
cookieのデータとプログレマティックバイイングを組み合わせたことで、多くのターゲットに刺さる形で広告を出すことができ、多くの人々が購入までに至りました。
このキャンペーンでshu uemuraは期待値の2倍の売上をあげ、早期にROASは2200%を達成し、CPA目標値も超えました。
shu uemuraはリアルタイムでオーディエンスデータを観察しながら広告枠を買い付けることは以前行ったことがありませんでしたが、それが顧客獲得に大きく繋がるということをこのキャンペーンで知ることになったのです。
感想
なんかトレースするつもりが、英語文献を和訳しただけになってしまった(^o^)
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