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あんこのじかん

さっそく日記を連ねてみる。

地元の福井県は鯖江市に、私の思い描く理想のモーニングを出す喫茶店、珈琲舎とむ、という純喫茶の名店がある。帰省のたびに訪問するもんだから、遠方に住んでいながらもすっかり馴染みの客になっており、ついには先日、テイクアウトのために来店した地元の友人がマスターに「あの彼女はさすがに帰ってきてないんか」と尋ねられたそう。そりゃそうだよマスター、でも覚えてくれてて嬉しい限りだよ。余談でしたが、そう、私はとむのあんバターサンドをこよなく愛している。友人がハムトーストを注文し、私はあんバターを注文、ハーフでいただく、いつものあれ。年末年始、GW、お盆休み、長期休暇には必ず帰省し必ず食べていたとむのあんバター。今年は言わずもがな食べることができなかった。泣 

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次の帰省はできておそらく夏、もう我慢出来ない、帰れぬなら、作ってみせようあんバター。ってことで、私は意を決してあんこを炊くことにした。でもあんこってどうやって炊くんや。。?というときに出会ったのがスズキエミさんの「あんこのじかん」という本。市場に流通していない本で、探してもなくて、再販されたらいな、と思っていた矢先にご本人のInstagramの投稿で直接買えることを知り、これは偶然じゃない、必然だ!と早速購入。スズキエミさんのレシピの料理を作ったこともないのに、なぜかあんこに絶対の信頼を寄せ、炊いてみることにした。

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こちらがそのあんこのじかん。写真に見える表紙の写真、実は全部イラスト。中身もすべてイラスト。ずっと眺めちゃう。素敵

実際に炊いてみた。せっかちなので、ずっとお豆をコトコト炊く、やわらかくなるまで根気よく待つってのが難しかった。煮る時間は豆の鮮度にもよるみたいだけど、多分結局2時間くらいは頑張って柔らかくなるまで待ったのでは?

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煮えてくるといい匂いがしてきて、小豆があんこに変わる瞬間。結局煮えるのに2時間くらいかかったけど、楽しい!面白いぞ!あんこづくり。このあんこになるときの香り。馴染みのある匂いだなぁ、と考えてみたら、思い出した!結婚する前、毎年実家の近所の神社で正月に巫女のバイトをしていた。その神社では参拝に訪れてくれたお客さんにお福ぜんざいを振る舞っていて、(これがまた美味い)毎年正月にしか会うことのない、これまた近所のおばちゃん方がうまいこと毎年同じ味にあんこを炊いているのだ。そう、あの匂いだ!と思ったら、毎年当たり前に食べてたあのぜんざい、あのあんこ、そしてあのおばちゃん方がものすごく尊く思えてきた。自分で炊いてみると思ったよりも大変で時間がかかる、労力のいる仕事だった。そしてきび糖を4回に分けて加えて煮てやっとこの形に。あんこになった。画像3

そして、ここからさらに水分を飛ばして、おーー見たことある風景。画像4

きれい〜おはぎも作ってみたい。

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明日はこれであんバターモーニングするんだ。

あんこせんせい、素敵な時間、素敵な体験をありがとうございました。