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石原真衣 編著「アイヌからみた北海道150年」|なみなみのモノ#81

お店のモノを紹介する #なみなみのモノ #81は #なみなみ選書 より『石原真衣 編著「アイヌからみた北海道150年」』です。

この本は、2018年の「北海道命名150年」をきっかけに石原真衣さんが企画し、30名以上の現代を生きるアイヌの人たちの声を収めた一冊です。

参加されている方々は、年代や境遇、住んでいる地域もさまざまで、向き合い方や葛藤、想いも人によってとてもさまざまなことが伺い知ることができます。また、土地の歴史、差別や強制移住、同化政策、遺骨問題などについても触れられており、アイヌ文化に光が当たる一方で、差別がもう無いかのように扱われることや、排外主義者によるヘイトスピーチにさらされる現状、他国の先住民族に関する記述などもあります。
本書のように当事者一人ひとりの想いが可視化され、まとめられたものを読めたのは初めてのことでした。

この本は、阿寒湖の畔でアイヌ料理屋を営むポロンノさんがおすすめしている投稿で知り、購入しました。それも、2月に行われた<ウタサ祭り>で阿寒に住むアイヌの方々と接し、受け入れてもらったことが大きく影響していますが、本書の中でも何名かの阿寒の方による寄稿もあります。

また、住んでいる私たちよりも外から来ている方のほうがその土地のことをより詳しく知っている、という場合がありますが、ウタサ祭りでも、ゲストアーティストの方々や、本州から来ている方々からの言葉で知らされること・気づくことが多くあり、もっと知っていきたくなりました。

今後も知っていくこと・考えていくことを続けていきたいです。

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