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うららかな日さくら時雨風車(かざぐるま)│詩

全身が恋音符のようにニ匹の蝶々が

花びらと舞っていた

今日はうららかな

それはそれは

うららかな日でした

外でお弁当を食べました

道行く人、みんな笑顔で、

ベビーカーの赤ちゃんも笑っています

小さな女の子が舞う花びらをみて

「パパ、ママ、みて

ひらひらだよ

 ひらひらだ」とスカートと
手をひらひらさせていました


(そよ風に蝶々の声がひらひらと)


あなたにもきっと笑っていてほしいなと

ふと思った、それはそれはうららかな日でした

芝山に沢山落ちた花びらも少し淋しそうに

いえ、笑ってみえるうららかな日でした

淡くほろ苦い日さえ思い出されます

さくらよ、さくら

わたしはあなたが蕾の頃から大好きでした

ただ、ただ、ありがとう 

いつもの川緑を自転車にのっていきました

蝶々のように可憐にはいきませんが

全身を風車(かざぐるま)のような気持ちで

さくら舞う道を漕いでゆきました

それはそれはうららかな日でしたが

帰り道は曇り空から時雨が降り

花びらと雨が混ざって落ちてゆきました

ふとあなたにはきっと笑っていてほしいなと

全身を風車(かざぐるま)のようにして

さくら時雨の中を漕いでゆきました




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