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詩│光る羽音符

雨あがりの朝

蝶々が窓辺を横切る

洗濯物を干す手元にも二羽

梅雨の晴れ間を

喜んでいる

緑雨がしみた植物達の根は

深呼吸をはじめたように緑を濃く輝かせ

山あいの

川のせせらぎは

あなたへと向かうきもちに

音符がついたように

流れ行く

小川の岸辺の雨上がり

細長く褐色に光るシルエット

ミヤワカトンボ

岩場にとまり水の音を聞くように

ゆっくりと羽を動かす

ふわりと夏へ

晴れ間に懸かる虹のように

ペアのトンボが

羽を広げると鼓動のかたち

ふわりと夏へ

雨に濡れた羽を

光りに干し上げるように

トンボの鼓動が音符になって

風に乗って行く


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