祭りのあと
短歌12首
いつ萎れるかもしれぬと
大輪の夕顔達の夢演舞かな
祭り囃子が遠退く路地裏をあるけば
色濃く浮かぶ君の面影
雨の道
境内の焚き上げの火が
無口なままに心に残る
踊り子の揺れる振り袖と足元に
強く脈うつ君への気持ち
光の妙と音の妙
黄昏の生まれた街を
ふわふわ歩く
アライグマなにをそんなに洗っているの手を動かすの木綿の道
新世界べりけんさんも串カツのタレは二度つけ出来ないらしい
どうかしている
そう思っても進んだ道
泉の底を泳ぐ今
君の心
深海底に沈み咲かせてみたい
白い水中花
疲れたときは覗き込む水槽目が合えば
手を振ってね向こうから
喧騒の中見失った背中を
子供の目で探した夏祭り
風薫り
近付けばてっぽう百合の
シャワーにうたれて蝉時雨
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