一人トレ

このところ自薦、他薦もあって球団をまたがっての集団自主トレが多いがそんな中阪神の坂本は11日一人甲子園球場で体づくりに入った。この日は球場のアルプススタンドを駆け上がり、この間ダッシュもいれた。後室内練習場でキャッチボールやマシン打撃など4時間かけた。2月1日のキャンプインまでここで一人で練習する。

 その狙いについて「色んな人の中でやるのも刺激になりますけど」と前置きしつつ個人トレを行う意義を「一人で出来ないとプロ野球の世界はなかなかやっていけない。僕が阪神に入り2年、2軍で指導を受けた掛布さんが『一人で強くなれ』と色んな人に言ってました」とたとえ話で説明した。

 「能動的に己を磨ける選手」も当時の掛布氏は良く口にしたという。「自分から働きかける事で自分を磨く」という事でそれが「野球選手は孤独だ」に行きついた。

 とはいえ坂本、昨年はヤクルトの山田、中村らが行なっている愛媛県松山での合同トレに飛び入りで参加している。そこのところと今年の違いは明らかにしていないのは坂本らしくないが、スタートは控えだった昨年、8月にレギュラーの梅野がヤクルト戦で死球を受け左手尺骨を折り、残り試合を欠場。そのため以後坂本が残り公式戦から、クライマックスシリーズ、日本シリーズまで全試合に出場、チームをささえた。

 まぎれもなく貴重な働きと言えたが、それは今年に繋がらない。正捕手は故障が癒えた梅野との競争なっている。その位置で開幕すれば連覇阻止に動いてくる他球団の対抗策をねらねばならない。その点について「色々考えて想像の幅を広げ、何が起きても自分の想定内にして置けば慌てる事はない」。

 同じ事は今季に復帰を賭ける梅野も考えている。ともに厳しいがどちらを使っても良いチームはいう事ない。

令和6年1月13日

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