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床のテーブル

昨年、自宅件ショールームとして改装した賃貸マンション。その際、事務所に二年ぐらい置いてあって、しかも大きくて結構邪魔で、捨てるのもなんだかめんどくさいデッキプレートをテーブルにしてみました。

デッキプレートとは、
鉄骨造などで、コンクリートで床を作るときの型枠にしたり、そのまま床下地にして使う、鋼板です。厳密には違うかもですが、おおよそこんなところです。

飲食店やスーパーの天井など、よく見るとデッキプレートを見ることがあります。私達が2018年に設計した、原宿の美容室So.も、天井はデッキプレートをそのまま見せています。

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なぜ事務所にそんな物があったのかというと、
2018年に大阪のあべのハルカスにほど近い場所で、クオリスキッズあべの橋という保育園の意匠設計を担当させていただきました。
(規約の都合で、残念ながら弊社のホームページでは発表できていません)

そこの一階の天井をデッキプレート現しにしようと考えていたのですが、
鉄骨造が初めてなもので、知っているけど、いざ自分が設計するとなると、
どう見えてくるのか、どんなスケール感なのかがきになる、、、。

さらに、その物件では、室内の途中までは凸凹したデッキプレートを使用した合成スラブという、プレートとコンクリートが両方あることで強度を発揮するもので、残りの半分は、フラットデッキという、コンクリートを流すためだけの捨て型枠でした。

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わかりにくいですが、中央の梁をまたいで右側がデッキプレート、左側がフラットデッキ。

捨て型枠とは、型枠として使った後、外さずにそのまま残しておくことです。二種類の違いも図面上はわかるけど、実際に隣り合うとどう見えるかわからない!

ということで、二種類サンプルを発注。
600mm〜700mm角という大きなサイズで、結構な重さの二枚を取得しました。実際には、全部の梱包を外すこともなく、ちらっと見ただけ、、、。

東京の一人暮らしの小さなマンション時代に発注したので、邪魔で仕方ない。けど捨てるには忍びない。だってなんだかかっこいいし。そして、愛知に引っ越すときにも大事に持ってきて、事務所で半年ぐらい眠っていました。


そんな折、自宅件ショールームに改装することが決まり、今がチャンスと、何かに使えないかと試行錯誤し、テーブルにすることにしました。

そのままでは、鋼板の切りっぱなし部分が危なく、怪我をしてしまうので、
ガラスとアクリルで天板と小口カバーを作りました。脚は工務店さんの倉庫に眠っていた、住宅用の手すりの木の棒を格安で譲っていただきました。

そして出来上がったのが、こちらです。

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こちらが、デッキスラブ(凹凸あり)タイプのテーブル。
脚は白木でもとはこんな手すり子です。

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こちらが、フラットデッキ(捨て型枠用)タイプのテーブル。

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脚は、飴色のこんな手すり子。

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どちらもくり棒と言われています。私もその時初めてくり棒と呼ぶことを知りました。最近はあまり見ないレトロな雰囲気。テーブルを作ることを考える前に見ていたくり棒たち。一目惚れでした。

そして出来上がったテーブル二台。くり棒と鋼板のアンバランスさが絶妙!
お気に入りなテーブルになりました!

ガラス天板を乗せているので、
今はガラスと鋼板の間に、子供の写真などを飾って楽しんでいます。

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子供が頭を角にぶつけるので、一時的に保護もして。

まだまだ荒いディテールだけど、いつか商品化できないかなぁ、、、なんて思ったり。中国で保育家具開発のプロジェクトも、来年ぐらいに動きそうなので、家具の勉強しなきゃな。


毎回、空間に合う家具も一緒にご提案しています。
特注だったり、一緒に家具屋めぐりをしてお気に入りのものを探したり。
志摩の家の家具は、お施主さんの持ち物と特注と既成品と混ぜて、全体コーディネートしています。

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お気軽にご相談下さい。

デッキテーブルは、いつでもご覧いただけます。
中古マンションリノベ事例のショールームとしてますので、事前予約いただければ、ご案内いたします。
こちらもお気軽にお問い合わせ下さい。
おもちゃもたくさんありますので、お子様連れ大歓迎です。

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のなか

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