10年後の人事部①

労政時報にて、18年11月(3962号)より連載されていた「10年後の人事部」のに内容について簡単にまとめておきたいと思う。今回の内容はメモ程度。しっかりした感想はまた別で書くかも。

年末年始に全20回まとめ読みしようと思ったけど、読めたのは17回まで。前半は割と面白く噛み応えのある記事が多い印象だったが、後半は人事のデジタルトランスフォーメンションの中でのベンダーの紹介が中心だったので、それほど面白くなかった。まだ読んでいないラスト3回は企業人事の方が担当なので、まとめに向けて期待できそうな内容ではある。

そんなこんなで早速メモ。

【第一回:リクルートワークス大久保さん】

【HRテクノロジーの活用による変化】採用プロセスの無人化、データベースを活用したタレマネで異動や昇格が決まる時代

【人事制度を取り巻く環境】65歳定年一般化、障害者と健常者が同じチームで働く、週2日テレワーク、転勤は本人同意前提

【人事部の変化】マネジメント支援が人事の新領域、人事考課を廃止、人事部にエンジニアがいる、株主や家族を人事部のステークホルダーとして意識

65歳定年制が一般化する過程で脱年次管理、賃金制度の見直しなど、人事体系、人事制度の根本的な見直しを迫られる。テクノロジーの発展により、人事業務は現場に委譲され、人事部門の役割は管理からパートナーへ比重が増さざるを得ない。そこでどんな価値を提供できる人事パーソンであるのかがポイント

【第二回:IGS福原さん】

①GDPの長期下落傾向 ②少子高齢化傾向 2つのマクロ動向

少子高齢化が進んで、企業は必要な人材が思うように採用できなくなる。すでに飲食業やホテル業界ではそういう状況になっている。いずれいろいろな業界にも波及していく。いろんな人材を活用せざるを得ない。優秀な人材、の前に、いかに人材を獲るかに変わってくる。

25~30年ごろまでに日本のホワイトカラーの仕事の約49%が人工知能やロボットに置き換わる可能性が高い。

人事領域においてHRテック化が顕著なのは、採用、タレマネ、エンゲージメント。日本は採用、米国はエンゲージメント。流動化があってこそのタレマネ、エンゲージメント。

人事担当者に求められるものは、社員の感情的・感覚的なものに寄り添う力、すなわち人間的魅力、人間力。人間的魅力を発揮して社員をモチベートすること。

【第三回:学習院守島さん】

AI、IoTの活用などの「第四次産業革命」。その目的は「人の幸福追求」

最大の課題は「人材不足」、ビジネス戦略上必要な業務を担う”人材”の確保。

これからの人事部に求められることは、新しい志向性のある人が活躍できる環境を整えること、評価制度を見直すこと、継続的にスキルのアップデートをするための支援を行う、など、きめ細やかな対応。

人事部の変化は、業務執行系(異動、給与、福利、そのほか事務)と戦略人事系(採用や評価、モチベーション向上、能力開発)に分けるべき。前者はアウトソースするなど徹底的に効率化を図り、後者はCHRO管轄で取り組むべき。

最も日本の人事が苦手とすることが、明確な評価軸づくりと共有。そこをきちんとしないと、グローバル化やダイバーシティが求められる時代に多様な人材を確保、活用することは難しい。多様性が高まるほど、うちの会社はこういう人材を評価します、こういう人材は評価しませんということをクリアにする必要がある。

人口減少のなか、多様な人たちを活用していくために、一人ひとりの多様なニーズに対応できる丁寧な人材マネジメントが求められる時代になる。それが人事の重要な仕事になる。

まずはここまで。

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