田舎に移住して失敗しました。

20代後半に長野県(塩尻市)に移住し、失敗して東京に撤退してきました。ダメだった点と良かった点をまとめていこうと思います。
最後にどういう人は地方移住に向いているかというのもまとめていこうと思います。

私の場合は、田舎での過ごし方が合わないことが多く、東京に戻ることになりました。

ダメだった点

・エンターテイメントがほぼ皆無
アニメ、スポーツ、映画、ライブなどの娯楽はまずリアルタイムで得られません。
映像的な娯楽を手に入れようとすると、まずケーブルテレビに入ることになります。あとアニメやスポーツを見たいなら、追加でDアニメストア、バンダイチャンネル、DAZNとかに入会するのでかなり月額費用がかさみます。
なおインターネットは整備されておらず、このご時世にISDNをインターネット回線だといいはる人が多いです(つらい)

・気軽にお酒が呑めない
移動が基本的に車移動のため、気軽に飲み会は開催されません。
飲みニケーションはもってのほかです。
一度、市街地で飲んでから4時間歩いて帰るみたいなことがあって、それ以来ちゃんと電車のある時間(22時ぐらい)に撤退するようになりました。

・友達や親族が身近にいない
周りに相談する相手が一人もいない環境です。
だいたいSNSとかが相談先になったり、隔週で東京に出て友達とあったり、長期の休暇をとって東京や実家のある地域に戻ったりする感じになります。
これに伴い1回あたりの移動時間が2時間以上となり、お尻が痛いのと、車酔いでひどいダメージを追うことになります。

・独特の気候
1月から3月に関してはかなりの雪が降るため、人によってはアイゼンをつけて出社したりします。車通勤の場合はチェーンを巻くか、スタッドレスです。夏用と冬用でタイヤ交換する話は職場でもよく話していたので、必要経費な感じがします。
あと夏場は寒暖差が激しく1日の中で10℃以上差が生まれます。これは割と地味に効いていて、移住した人は必ず初年度寒暖差でやられます。

・独特なコミュニケーション
人とのコミュニケーションというか距離感が独特。
移住して気づきましたが、コミュニケーションの取り方は地域独特のものがどこにでもあるなという感じです。
今まで、関西、東海、関東、甲信越と経験してきましたが、それぞれ現地の人の特徴というのがあって、上手く合わせないと同じ日本語で会話しているけど、コミュニケーションとれないなという場面が多々ありました。
個人的には東京近郊が一番特徴がなくて誰でも合わせやすく、関西は生まれ育ったのでナチュラルにコミュニケーションとれるな...という感じです。

良かった点

・職場まで歩いて10分
東京ではまず得られない体験だと思いますが、家の椅子から職場の椅子まで10分です。9時出社だとしても8時40分まで寝てられます。これにより、睡眠時間はかなりの時間確保され、睡眠不足で仕事するみたいなことはまず無くなります。
物理的に移動もしているのでリモートワークで意識の切り替えができないみたいなことも発生しません。きっちり集中できます。

・飲み会がほぼ存在しない
ダメだった点でもあげましたが、車移動が基本のため、飲み会はほぼ存在しません。おかげで平日はアルコールで酔いつぶれるみたいなことはありませんし、趣味のゲームとかに時間を割り当てられるようになりました。

・部屋が広い
東京なら10万円を超えるような間取りを平気で5万円切ってきます。会社にもよりますが、会社の補助とか使えばかなり安く住まいは手に入ります。個人的にはこのタイミングで猫とか飼っておけば人生変わったかもしれないと思っています。

・仕事で周りが不用意に強要をしてこない
これが一番良かったと感じた点です。人が少ない地域で競争的な原理は働かず、職場は高齢化もしているため、基本的に仕事はのんびりやれました。
東京のIT企業であるような誰かを問い詰めたり、追い詰めたりするようなことはありませんでした。あと妙に上から話す人もおらず、すごく仕事はやりやすかったです。職場は最高の環境でした。

・休みの日は自己研鑽ではなく自分の時間として過ごす
当たり前のことかもしれませんが、東京でソフトウェアエンジニアしているとこれができなかったりします。資格の取得、最新技術や英語の勉強、勉強会の開催・参加などなどしていると思いますが、そう行った考え方が一切ありません。
家族との時間や自分の趣味の時間を確保できるので、そういった思考で移住するのはありだなと思いました。

移住に向いている人

・Uターンで地元に帰ろうとしている人
・嫁もしくは旦那の出身地域へのUターンを考えている人
・家族の時間をしっかり確保したいと思っている人
・ペットを飼っている人
・アウトドアが趣味でどんな悪路でも耐えられる人
・サブカルチャーや最新の娯楽に対して敏感でない人

田舎ではすべての時間がゆっくり流れており、それに適応できる人は移住にむいていると思います。家族で移住して団欒の時間を確保したいというのは、割とありなんじゃないだろうかと思います。
あと地元へのUターンも変なコミュニケーションの差を感じず移住できるのでオススメだと感じています。

逆にアニメ見たり、ライブにいく人は首都圏が絶対に良いと思います。
理由は、体への負担が少なく、最新の情報を時差なく得られるからです。
移動時間というのは、思った以上の負担になります。

それらを踏まえた上で移住するのであれば、楽しく過ごせるのではないかと思いました。

最後に、次、私が移住するならどこか。

首都圏近郊か関西の都市部がよいと感じています。
理由は過疎化による生活基盤の損失とコミュニケーションのギャップの無さがあります。

役所、病院、警察署、消防署、学校といった生活の基盤になるような施設が徒歩や鉄道・バスで気軽にいけないような田舎は、車の維持費やタイヤ交換などの不要な心配が出てきます。

また、新しい地域にいけばその土地独特の人との付き合い方を一から覚えなければいけません。先に移住した人たちに確認する作業が必要になりますが、先に移住した人を見つけるだけで一苦労したりします。

理想だけ言えば、沖縄や北九州や瀬戸内の海の綺麗な地域に行きたいですが、地域で独特なコミュニケーションや仕事の有る無しを考えると簡単には移住決めちゃダメだなというのが所感になります。


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