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例の暴言プロゲーマーの発言を擁護している人に欠けてる視点

『地球人は臆病だから、レッテルを貼って特定の集団として、まとめたがるのよ。その方が余計なことを考えなくて済むからね。』

こんにちは、無気力系ライターの五代です。

この言葉は「スティーブン・ユニバース」に出てくる含蓄のある台詞です。

今回は、Twitterで絶賛炎上中の暴言プロゲーマーの発言を擁護している人たちに欠けている視点について書きました。

まずは、炎上した経緯を整理しておきましょう。

①とある女性プロゲーマーがネット配信の最中に話した発言が差別を煽っていると炎上

②発言した本人がTwitterで謝罪ツイートを投稿し、火消しを計るも投稿内容が火に油を注ぐ内容だった為、さらに炎上

③渦中の女性プロゲーマーの所属するチームが公式に当該選手との契約解除を決定

④所属チームのスポンサーも公式ホームページから当該選手のページを削除

また、炎上した発言を要約すると、

①身長の低いUber男性配達員が配達時にナンパ目的で連絡先を訊かれた。

②身長170cmない男性には人権がない

そして、この発言のTwitter上のコメントでの擁護派の意見が

『Uberの男性配達員が職務中にナンパ目的で連絡先を訊いたのが悪いから、契約解除を決定した所属チームとスポンサーの対応は、やり過ぎだ。発言の一部を切り抜くのではなく、差別的な発言をするに至る「経緯」を考慮すべきだ』

というのが大半でした。

結論から言えば、擁護派のこの主張は安直な意見であると言わざるを得ません。

したがって、所属チームとスポンサーの判断は妥当であったと思います。

そもそも、

『ナンパUber配達員が背が低かった

→背が低い男は全て気持ち悪い

→背が低い人間には人権はない』

という主張は論理的に破綻してしまっています。

確かに、女性宅に配達した際にナンパ目的で連絡先を訊いたUber配達員を気持ち悪いと思うのは理解できます。見ず知らずの男に住所を知られた状態で言い寄られた時、断ったら報復が怖いのも理解できます。なので、この配達員を個人として非難するに留めていたら、ここまで大事にはならなかった筈です。

問題なのは、個別の個人的な経験則から飛躍してステレオタイプ的なイメージで特定の生まれつきの形質を持つ人間全体を差別する発言を不特定多数が閲覧できるネット上で発信して差別を扇動したことです。

それは、ナチス党のアドルフ・ヒトラーによるユダヤ人の迫害や虐殺の歴史を見ても分かると思います。

身長に限らず、特定の出自や特定の民族が差別されてきたのが人類史であり、人間の本質でもあります。

おそらく、このような差別的な思考回路は規模の程度こそ違いはあれど全人類に備わっていると言っても過言ではないでしょう。

例えば、東京で冷たい対応をされた地方出身者が「東京の人間は冷たい」と拡大解釈することと同じです。

だからこそ、暴言プロゲーマーの発言から滲み出る差別を扇動する発言は、どのような理由があれ、擁護できないのです。

因みに私は、身長175cmです。笑




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