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車内広告の「地域差」や「視聴率」に興味を持ち始めた話

月に1度、メディアリテラシーに関する自主ゼミに参加している。

学生時代からお世話になっている方主催で、早3年。各々関心のあるトピックを持ち寄って勉強会を行っているのだが、馴染みのメンバーということもあり、ちょくちょく話も脱線することが多い(脱線の中からも学びや気付きに繋がっている)。

その「脱線」の中で、都市部といわゆる地方のローカル線の「車内広告」の差について話題に上がった。ある地方出身のメンバー曰く、馴染みのある地元の電車にはJR以外の広告がほぼほぼなかった一方、今年上京して都市の電車の広告の多さに驚いているという。

普段何気なく見ている(目に入ってくる)「広告」ではあるものの、都市部の幹線と地方部のローカル線に広告の「差」があるのは興味深かった。という一方で、個人的にも同じような経験をしたことがあったため共感できる部分があった。首都圏を走る電車は紙媒体の中づり広告、ドア部分のシール、車内モニターなどなど「これでもか」というほど広告がある。一方で地方を旅した際、ある路線の車内広告は確かにJRに関するものだけだった。車両モニターがついていれば広告も多いのか、と考えたこともあったが、例えば以前地方で乗車した電車については、モニター付きの車両でも「JR」マークが表示されるのみ、というものだった。

なぜ、このような差があるのだろう。やはり首都圏などの都市部のほうが乗降者数が多いため、認知される機会が多く、購買につながりやすいからなのだろうか。

料金面の違いはどうだろう。少し調べてみる。
例えばこのウェブサイトによると、JR西日本〈広島地区〉 中吊り広告は7日間、B3サイズ、400枚掲示した際の価格が447,000円、首都圏、特に山手線に限れば7日間、B3サイズ、800枚掲示した際の価格は1,990,000円、横浜線であれば7日間、B3サイズ、330枚掲示した際の255,000円だった。山手線の料金が高いのはまあ、世界の乗降客数第1-3位の駅を通っていることもあり納得ではあるが、横浜線やそれよりも安価な鶴見線を鑑みると、どちらも広島地区よりも安く、「首都圏だから一律に高い」というわけではなさそうだ。

ただ、気になるのは北海道、東北エリアで、料金確認には問い合わせが必要なのだという。他の路線と比較して、やはり掲載希望が少ないということだろうか。もしくは、こうした「検索のハードルの高さ」から、地方電車の車内広告が少ないのだろうか。まだまだパッと調べただけであるため何とも言えないが、もしかしたら鶏卵の関係性なのかもしれない。だが、素人目から言えば、広告が少ないからこそ目立つのでは?あるいは、割合が同じだと仮定すると、母集団は少なくてもニーズに合う場合も出てくるのでは?などと思ってしまうのもある。

また、別の観点から言えば、「電車に乗っている人」は「車内広告」を見ているのだろうか。
個人的には広告(特に趣向を凝らしたもの)が好きだったりするため定期的につい、見てしまうのだが、周りを見るとスマホを触っている人、寝ている人、音楽を聴いている人など、車内広告を見ていない人がほとんどである気もしている。もちろん、先日見かけたNetflixの宣伝(#怪盗キッドがネトフリをいただいた)のように話題性があり、1車両(1編成?)丸ごと同じ宣伝が行われている場合、視線がスッと行くこともあるとは思う。また例えば、Xで一時期流行った東急のエンジニア採用の車内広告のように、話題性を引くものであればつい見てしまうだろう(と思っている)。しかし、そうでない場合、せっかく高い掲載料を払っていても見てもらえない、ということはないのだろうか。

ちなみに、個人的に知っている限りでは埼玉高速鉄道の車両が少々特異なように思う。中吊り広告とは異なるが、デジタルサイネージについてインプレッション数を計測しているらしい。また、他の鉄道会社でも車内モニターでニュース記事や天気予報を配信しているのを見ることもある。これもひょっとすると、モニターに注目させ、広告を(ついでに?)見てもらうための施策なのかもしれない。

考えがまとまらず、少々脱線してきた。個人的にはつい目がいってしまう車内広告。地方電車広告状況について、また、改めて都市部の広告についても、もう少し、自分なりに調べてみたくなった。

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