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声の正体

安藤匠くんの
声の正体
という曲をご存知だろうか。この曲は何度聞いても涙がでてしかたがない。


リハでもう涙が出てしまって(違う曲で)、だめだとおもって本番の時は次が出番だったので、トイレに隠れました。笑

おばーちゃんのとのことを歌った歌だけど、僕は母親とどうしても重なってしまう。

褒めてほしかった。

僕もほとんど歌わないけど、
自分の曲、本当だった
という曲でそう歌ってる。


そして僕も言い放った暴言がある。
死んだらいいねん。と母に。
一度だけある。


口喧嘩になった先にでた言葉だけど、その時の事が脳裏から離れない。


そして、その事を病床の母親と話して、もちろんほんとにごめんと謝れたけれど、もちろん母親もその時の事を鮮明に覚えてて。


人付き合いが決して得意じゃなかった母親。曲がった事が大嫌いだった母親。そんな母親は昼は美容室で働いて、夜も働いてくれた。
 人間関係のストレスで髪の毛が抜けて、かつらを被ってたこともあった、それでも泣き声ひとつ言わずに働いてた。どんな気持ちでぼくたち兄妹を育ててくれたか。それなのに。


そんな母親に吐きすてた暴言。

いくら謝っても足りない。
どれだけ傷つけてしまったか。


僕はずっと母に
褒めてほしかった。


母親は僕を公務員にしたがったけれど、僕は断固拒否した。
 音楽活動においても、はやく働いてほしいとおもっていた。
 もちろん、母がどちらの気持ちも、もっていてくれたのはわかってる。


癌が発覚する、2016年の10月、野外のLIVEをみにきてくれて、はじめて、本当にはじめて褒めてくれた。最初で最後。
ほんとにびっくりしたけど、本当に嬉しかった。


ちゃんとした形で、返したかった。

返したかった。


声の正体 を聞くと
そんな気持ちが溢れて止まらなくなる。

母親の気持ちはだれよりもわかっているつもり。
 返したかった、そして、喜ぶ顔が見たかった。


必ず証明してみせるよ。


必ずみんなには返すからね。
必ず!

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