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海外でビジネスをするには・・・②優秀な現地人材を獲得する

おはようございます。

先週から、自分の経験や体験を通じて感じた「日本の会社は、こうやれば、もう少し海外ビジネスをうまくできる」を書き始めました。
前回は、その第一回として、「やっぱ日本人じゃなきゃダメ」という「ジャパニーズ・アズ・ナンバーワン」ではなくて「もっと現地人材に頼るべき」、と書きました。
今日は、「じゃあ、優秀な現地人材を獲得するにはどうするべきなのか?」について書いていきたいと思います。

優秀な現地人材を獲得するには?

優秀な現地人材を獲得するためにはどうするべきか?
私の結論はズバリ「賃上げ」です。
新しく優秀な人材を獲得するために、今いる既存の社員の賃上げをする、ということです。
「グローバル就業実態・成長意識調査(2022年)」によると、「仕事を選ぶ上で重視していること」の1位が「希望する収入が得られること」。
つまり、あなたの会社が良い報酬を提示できなければ、優秀な人材にとって選択肢にすら入ってこないと理解すべきなのです。
では、新しく入社する優秀な人材を特別待遇し、他の既存社員よりも格段に高い報酬を与えることができるか?
一人や二人だけなら可能かも知れませんが、それでは継続性がありません。
優秀な人材を継続して獲得していきたいのならば、あなたの会社の賃金ベースそのものを上げなければなりません。
「賃上げ」は、新しく優秀な人材を獲得するための「投資」として考えるべきなのです。

「賃上げ」の効果はあるのか?

「賃上げ」しても本当に効果があるのか?
気になるところですよね。
私は台湾現地法人で実際に「賃上げ」を実践しましたので、その効果をお伝えします。
4年間の台湾現地法人在任中、毎年「賃上げ」を実行し、一人当たり人件費は4年間で34%増加しました。その結果、現地マネージャーの年収レベルは、恐らく日系同業他社トップクラスになったと思います。
その「賃上げ」の効果ですが、あの高給取りのキーエンス(現地法人)から3名も迎え入れることができました🙌
私が台湾現地法人に着任した当初、事業部門責任者が「同業他社の経験者は当社には入ってくれないので、若い未経験者を採用するしかない」と嘆いていました😢
それが、在任4年間に採用した当該事業部門の現地人材7名のうち3名が元キーエンス😲、その他4名も同業他社の経験者。
因みに、その元キーエンスの3名によると、キーエンス現地法人の方が年収は高かったとのこと。でも、彼らには「もう少し労働時間を減らしたいけど、あんまり年収を下げたくない」という希望があり、「賃上げ」によって彼らが我慢できる年収レベルになっていたようです。
高給取りのキーエンス現地法人社員にとっても、「賃上げ」によって選択肢の一つになれたということですね。

優秀な人材を継続的に獲得していくには

継続的により優秀な人材を獲得していくには、「賃上げ」を継続しなければなりません。当然のことながら、「賃上げ」を継続するためには、「賃上げ」の原資となる利益を稼がなければなりません。
つまり、優秀な人材を獲得し続けるためには、会社を持続的に成長させなければならないのです。
会社を持続的に成長させるのは難しいように思うかも知れません。
でも、心配御無用。
マズロー先生曰く、優秀な人材が集まれば会社は自ずと成長するのです。

優秀な人材がきちんとした組織に加われば、まず仕事が個人を成長させ、次に個人の成長が企業に繁栄をもたらし、さらに企業の繁栄が内部の人間を成長させるのだ

マズロー著『完全なる経営』日本経済新聞出版

優秀な人材を集めるためには、会社が成長させなければならない。
会社を成長させるためには、優秀な人材を集めなければならない。
つまり、優秀な人材を集めることと会社を成長させることは、表裏一体なのです。

優秀な人材が自律的に行動する「自走式組織」を創るにはどうすれば良いか?
これについては次回書こうと思います。

ということで、今回、私が言いたかったことをギュッと要約すると;

  • 優秀な現地人材を獲得するためには先ず「賃上げ」

  • 優秀な人材を集めることと会社を成長させることは表裏一体

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