第16回 資本論のテキストデータベースを作り始めた件
「資本論-ヘーゲル-MMTを三位一体で語る」の第16回ということで。
いまワタクシちょっとハイかもしれません。
こんなもの↓を作って世界に公開したので、お気軽に覗いてみてください。
\(^o^)/
なお完成目標は2030年ごろ!
データベースのフィルタ機能が楽しい!
やっていてすごく楽しいのは、フィルタ機能を使ってたとえば「 dar-stellen という語が使われている箇所を抽出する 」ということができてしまう。
画像はちょっと見にくいかもですが、予めそういう箇所にチェックを入れておけばこんなに簡単に\(^o^)/
実物はこちらをどうぞ。
訳文の比較が楽しい!
資本論を精読していると「ここって Moore さんはどんなふうに英訳したんだろ?」みたいに確認したいことってよくあるんですよね。
各種日本語訳の比較もできます(著作権の関係で公開は遠慮していますが)。
そういえば資本論ワールドさんも、たとえば下のように日本語の翻訳比較からの分析をなさっていますけれど、いつもデータベースでやればいいのにと思ってみてます。
まあ、お互いに頑張りましょう!
コンテンツ管理がめっちゃ楽!
あと このシート も覗いて見てほしい。
第9回で説明したドイツ語の「二つの同じ」が、テキストの中で具体的にどうなっていたかをいつでも検証することができてしまいます。
この件で、わざわざブログエントリでこんなのを作ったのはワタクシ自身なわけですが、やってしまえばスプレッドシート(データベース)の方がはるかに効率的ですねえ。
↑これはもうボツにしましょう。
本格研究用にも!
昔、本しかなかった時代の人は、たとえば「マルクスは資本主義という言葉を使っただろうか?」みたいなテーマを追求するときに一生懸命全ページを見に行かなければなりませんでした。
以前の若かったワタクシも、ゲーテやノヴァーリスのテキストでどれだけこういうのが欲しかったか\(^o^)/
たとえば黒崎政男さんなど、かなり早い時期にカントのテキストでそれっぽいことをなさっていたのが思い出されます。
科学の言葉とヘーゲル、そして資本論
そういえば前々回、ここでボイルの法則の話をしました。
これを読まれたある知らない人は「 nyun の物理知識は19世紀で終わっている」というような感想をくださいました\(^o^)/
でもでも!
わたくしがここでやりたいのは理論の内容ではなくて、科学の言葉の問題なんですね。
なんでも、ヘーゲルは「科学にいちばん適している言葉はドイツ語だ」と言ったとか。
これをワタクシ先週聞きかじったのですが、なぜかというと、”Inhalt” と "Gehalt" というどちらも「内容」というような似た意味の二つの単語をマルクスも使い分けていて、いったいどういう「感じ」かを説明するにはどうしたらいいかをネットで調べていて迷い込んだこのサイトで、「Mark Kingwell (哲学者)が紹介してる」という書き込みに出会った、というわけです。
で、”Inhalt” と "Gehalt" はどちらも halten という、英語の hold にかなり近い意味の動詞から来た言葉。そして「関係」とか「比率」と訳される Verhältnis という単語もそうだよなー、と思い立ち、上のデータベースに ”-selbe” と同様に "halten" に関係する語が登場する部分にチェックを入れてみました。
するとどうでしょう。。。
楽しい!
dar-stellen もそうですが、今挙げた言葉がマルクスの価値法則の話や気体の法則の話とどのように関連しているのか?
そしてヘーゲルはどうして大事なのか?
このあたりをお伝え出来たらいいなと願いつつ、引き続きこのプロジェクトを頑張っていこうと思います。
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