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BUMP OF CHICKENは人生である(後編)


というわけで続き。
前編はこちら。


真っ赤な空を見ただろうか
"あいつの痛みはあいつのもの"

「化物語」という小説で、登場人物の忍野メメは言います。
「助けない君が勝手に助かるだけさ」
「人は一人で勝手に助かるだけ」
友人が増えて、色々な相談や悩みを聞く時に、常に思い浮かぶのはこの曲とその台詞です。
わたしが完璧に人を救えると、そんなことは絶対にありえない。
わたしの痛みはわたしのもので、あなたの痛みはあなたのもの。
どれくらい痛いかを聞くことはできるけど、痛みを受け取ることはできない。軽くする手伝いもできるけど、本当に痛みをなくすには、君が行動や、思考や、そういうものを変えないといけない。
でも、痛くなくなるまで隣にはいるから。手伝いはするから。
とか、まあそんな感じです。


かさぶたぶたぶ
"大丈夫だよ 傷は治るんだ"

きっと元通り。
学生のころは、曲自体の制作エピソードもあって「少し面白い曲」くらいのイメージでした。
小さな頃頃は嫌なことがあるとすぐ泣く子供だったから、ちゃんと人と喧嘩したこと無かったなぁ。
でもまあ、これからは喧嘩しても大丈夫。
最高の握手するんだぜ。


アリア
"もう痛まないけど 治らない傷"

色んな傷があります。
思い出せるもの、思い出せないもの。
言えるもの。言いたくないもの。
戯言シリーズのラスト、ネコソギラジカルのエピローグで、主人公のいーちゃんはこう言いました。
「あの頃のこと、思い出したくはないですけれど 忘れたくはないんですよ それだけです」
わたしの負った傷は、もう痛まないし、話すこともないのだろうけど、そこにあり続けます。
そしてそれが、わたしを形作っています。


天体観測
"僕は元気でいるよ 心配事も少ないよ"

友人各位。
今わたしが伝えられることをギュッと凝縮すると、
この一文になります。


銀河鉄道
"役には立てないし 邪魔はしちゃうし"

今、新幹線の車内でこれを書いています。
外は夜の闇で、沿線の街の光が後ろに流れていきます。
「どうしても役に立てない」「いらない人間」と自分をそう思ったことがあります。
でも時間は進むし、乗った電車はそう簡単には止まらないし。
足元を見れば、黒いスーツケースがあります。
右の席には、白いリュックサックと小さなショルダーバッグがあります。
今まで色んな物語を詰め込んできたそれらを背負って、またゆっくり進めたらと思います。


supernova
"僕らの時計は 止まらないで 動くんだ"

大事な友人を亡くした時。
この曲を聞いて、いろいろなことを考えました。
そして、まだ会える友人にちゃんと会って、ちゃんとありがとうを伝えなきゃ、と思います。
本当のありがとうは、ありがとうじゃ足りないんだ。
誰がいたっていなくたって、日々は続くのです。
言えるうちに言いたいことを言わなきゃ。
会えるうちに、会いに行かなきゃ。


星の鳥 reprise~カルマ
"ここに居るよ 確かに触れるよ"

orbital periodの仕掛け。
トラックが別でも、音源として繋がっている曲がある。
星の鳥repriseとカルマもそのひとつ。
テイルズもそうだけど、FF零式(ゼロ)とかタイアップの色んな映画とか、そういうものを一度ちゃんとプレイしたり観たりしたいなぁ、と思うことがあります。
...そのうち、FF零式はやりたいですね。


(曲名不明)
"バイバイ 忘レテモ構ワナイ 忘レナイカラ"

初日(横浜)でこの曲を聞いたとき、
「なるほど、voyagerか」→「ん、バンドアレンジ?」→「あれ、flyby?」→「違う!新曲だ!!」
となりました。
みんななったと思います。
有志の方が歌詞を書き起こしてたり、多分あの場にいた人達ほぼほぼ全員にとっての衝撃でしょう。
しかし福岡では、「お、来たね?ついにこの曲が!わたしは知ってるよ、初めての皆さん、どうですかびっくりでしょう!」といい気分になりました。
前述のvoyager/星の鳥/メーデーの流れが好きなわたしは、この曲の音源化を全力待機しています。


en.1 ガラスのブルース
"ああ 僕はいつも 力強く生きているよ"

猫のような友人でした。
未だに彼女のことはよくわからないです。
でも、私を暗闇から引き上げてくれた一人なのは確かだし、わたしがどこかに置いてきた「優しさ」みたいなものを見つけられたのは、多分彼女のお陰です。恩人。
「死にたいなぁ」と思うこともたまにありますが、「今死んだら怒られちゃうなぁ」とも思います。
あなたのおかげで、わたしは今日もこうして息をしています。ありがとうね。
お土産話いっぱいもっていくので、少しだけ待っててね。

en.2 Spica

伝えることは難しいです。
伝えたいことは沢山あるのに、言えないままになっちゃったことも沢山あります。
伝えても、思ったのと違う言葉になっちゃって、違う受け止め方をされて、おかしいな、ということもあります。
雨の日も晴れの日も、わたしはずっと何かを考えて、誰かにそれを伝えたくて、こうやって言葉を紡いでいます。
それは例えばBUMP OF CHICKENの曲だったり、誰かの言葉だったり、読んだ小説から借りることもあります。
あるいは、そういうものから生まれた、私だけの言葉だったりもします。
その言葉を自分の中で受け止めて、ちゃんと飾っておくことが、今わたしができることなんだと思います。


というわけで、今回はここまで。
ご精読、ありがとうございました。

次回ライブ参戦がいつになるかはわかりませんが、
それまで、またBUMP OF CHICKENや他の好きな物やいろいろを追いかけ続けようとおもいます。

では。

"行ってきます"

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