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[研究室ゼミ] 他人の関連研究探しゼミ

卒論とか修論など研究に取り組んでいて、自分がやってる研究の関連研究が見つからなくて困ることが多々あります。で、学会発表したときなどに、「この研究知ってる?」「これ引用していないよね」と似ているものを提示されて、「うげぇ」となって死にそうになります。私も学生時代に経験あります。

さておき関連研究探しなんですが、探しているときにはなかなか見つかりません。そして研究についてほかの人(教員など)に話した時に、その人がその場で検索して、すぐにそれっぽいものを見つけられてしまって「こんな研究あるけど?」「本当に探したの?」とか言われながら辛くなります。

まぁ、ここら辺は色々と理由があるとは思うのですが、まずは自分がやっている研究の内容をうまくクエリとすることができていないことや、その周縁を検索するクエリを作ることが難しいことなどだと思います。またそれに加えて、本人としては「似たのが見つかってほしくない」という思いもあるので、知らず知らずのうちに手心を加えてしまっているというのもあるかなーと思ってます(私も心当たりあります)。

目的

自分で見つけることができない関連研究を、ほかの人の力によって探してもらう! そして関連研究を増やしていく。

実施方法

研究内容ができるだけ重複しないように、またできるだけ学年がばらけるようにして4~6人程度で1グループを作ります。

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そして、1人ずつまず研究の内容について手短に5分程度で説明し、こんな感じの関連研究を探してほしいとお願いします。そのうえで、ほかの人たちは20分くらいかけて思い思いにクエリを作って検索しまくって、関係するのではという論文をどんどんそのひとのScrapboxに書き込んでいったり、そのひとのSlackのチャンネルにファイルを投げたりします(下の図は、ある学生さんに対して投げられまくった関連研究の一部でもう1ページ分くらいある)。

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時間が来たら、次の人へ交代し、これをひたすら繰り返し、全員終わったら終了となります。

効果

似た論文を見つけたとしても、その探す人にとっては何の抵抗もないので、バシバシ色んな研究を探していき、色んな関連するものが見つかります。あと、英語とか長い論文とか、自分で読むには「ウッ」となってしまうものも、手軽に「これ関係するのでは?」と渡せるので良いです。また、いつもの研究グループではない人同士でやるので、違った観点で研究探索がなされて、面白い広がりが出たりしているように思います。

論文がうまく集まる場合と、そうでない場合とあって、研究テーマがぼんやりしているとあまり集まらないように思います。また、関連研究を探してあげる側が「良い論文を探してあげよう」と思ってしまうと、あまり数やいいものが集まらない気がします。それよりは、「これちょっと関係してるかも」くらいでどんどん出してあげると、そこからピックアップできるので良い感じになっているように思います。

ちなみに、卒論とか修論の締め切り間際にこれをやってしまうと、死にそうになってしまいますので、研究テーマを立てた時や、論文の締め切りの1~2か月前など、できるだけ早め早めに実施したほうが良い感じです。

追記

早速実践例が!

うちの場合は、学部3年生なども含まれてるので時間を多めにしているけれど、しっかり研究をやっている学生さんが集まる場合は、短くてもよいのかもしれない。


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