見出し画像

【リーダーのための古典】『帝範』が教える統治の秘訣とは?

帝王学の教科書というと、どのような本を思い浮かべますか?

中国古典に限定すると、おそらく多くの人は『貞観政要』を思い浮かべるのではないでしょうか。

『貞観政要』は、唐の第二代皇帝である太宗(李世民、在位626~649年)と、それを補佐した魏徴をはじめとする臣下たちの統治に関する問答集です。作成されたのは太宗没後の40~50年経った頃に、中国史家である呉競(ごきょう)が編纂しました。『貞観政要』は、以後の中国はもちろん、日本においても歴代天皇や北条政子、徳川家康といった為政者、そして現代の経営者においても愛読されてきました。

『帝範』とは

さて、帝王学の教科書として有名な『貞観政要』に対して、『帝範』をご存じでしょうか?

『帝範』も『貞観政要』と同様に太宗の時代の統治に関する書物です。『帝範』は、太宗がのちの高宗である太子李治(りち)のために、自分自身の経験を通じて皇帝としてのあり方を説いたものであり、貞観22(648)年正月に太子に授けられました。

中国の古典の多くは、為政者の教訓となる内容を含んでいます。しかし、皇帝自らが太子のために記した書物は多くありません。また『貞観政要』が太宗没後に編纂されたものに対して、『帝範』は実際に統治の中で重要と考えた内容をまとめたものです。

『帝範』と『貞観政要』の比較

どちらかを読むというよりは、『帝範』は『貞観政要』と比べると短くまとめられたものとなるため、例えば『帝範』を読んでから『貞観政要』を読めば、太宗が何を重要視していたのかを知った上で読み進めることができ、逆に『貞観政要』を読んでから『帝範』を読むとまとめ本を読んだようになるでしょう。

もしこれから『貞観政要』を読んでみようと思われている人がいれば、まずは『帝範』から読むことをおすすめします。またすでに『貞観政要』を読んでいるのであれば、併せて『帝範』を読むことでその内容を深めることができます

『帝範』の構成

帝範の構成は上下2巻本となっており、君体・建親・求賢・審官・納諫・去讒・誡盈・崇倹・賞罰・務農・閲武・崇文の12編に分けられています。

本noteでは、「序」「君体・建親」「求賢・審官」「納諫・去讒」「誡盈・崇倹」「賞罰・務農」「閲武・崇文」「終章」の8つに分けて、意訳したものをご紹介していきます。

それぞれの内容は有料noteとして1記事300円としていますので、もしご興味がある人はお読みいただければと存じます。

以後、こちらの記事に意訳した『帝範』の記事のリンクを張っていきます。

意訳した『帝範』を読む


君体・建親
求賢・審官
納諫・去讒
誡盈・崇倹
賞罰・務農
閲武・崇文
終章

読んでいる方へのお願い

この内容が役に立ったという方は、「♡(スキ)」や「フォロー」をお願いします。「X」「facebook」「LINE」でシェアいただけるとさらに嬉しいです。

この記事についてのご意見や感想、質問などがありましたら、ぜひコメント機能をご利用ください。皆様のフィードバックをお待ちしています。

また日考塾Sapientiaでは、サポートをお受けしています。活動を継続させていくために、どうかお願い申し上げます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?