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寫残録048_159MMは名機だと思う

CONTAXの一眼レフではじめてマルチモードプログラムを搭載した159MM
Nikon好きであり、CONTAX好きの私がただただ、ひとり言

CONTAX 159MM

発売はMINOLTA α7000と同じ1985年2月、α7000の一眼レフ初のAFの影になってしまったのか、優れていたにも関わらず、159MMは翌年の12月で製造・販売を終えてしまったようだ。実に1年10か月と短い。
機能化がすすむ時代のカメラだ。

スペックを少し
▶︎シャッター▷縦走りメタルフォーカルプレン電子S
▶︎シャッタースピード▷オート:60〜1/4000、マニュアル:1〜1/4000、B
▶︎シンクロ接点▷マニュアル時1/250
▶︎ファインダー▷視野率95%、倍率0.82
▶︎露出モード▷マニュアル、絞り優先オート、標準プログラムオート、ハイスピードプログラムオート、ロースピードプログラムオートなど
▶︎測光方式▷TTL中央重点測光
▶︎サイズ▷138×89×55
▶︎重量▷520g
▶︎販売価格▷89000円


隠れた名機

デザインもポルシェデザインを継承し、マルチモードプログラムまで兼ね備えた。
RTSとは違い、プラボディではあるが、多機能の時代にCONTAXが世に出した渾身の一台だと思う。
軽量でコンパクトなボディでフィルム巻き上げがレバー式。持ち運びを安易にし、かつレバーで巻き上げることで撮影のリズムがつくれる。
RTSをより手にしやすくした普及機でありながら、性能を向上させた159。中古市場でもあまり見かけない、隠れた名機だろう。


比較してしまう

カメラは一台一台に個性があり、製作者の思いが込められており、比較する必要性もないのだが、159を手にすると、NikonのEMを想像して比較してしまう。
ただ単に、大きさと質感が似ているからだろうと考えるが、どちらも、とても小さなカメラで軽量。

左がNIKON EMで、右がCONTAX 159MM

しかし、EMは絞り優先AEのみ、SSも1/1000。対する159はプログラムAE・絞り優先AEにマニュアルも可、SSは1/4000と、様々な機能で159にはかなわない。
だが、どちらが優れているという比較ではない。
ただの大きさの感覚だけで、どちらも私にとって好きなカメラであり、それぞれの個性も撮影時に楽しめる。

ついでに同じ CONTAXのAriaと比較すると、フィルムの巻き上げと、測光が違うぐらいだが、後から出たAriaはさらに機能の精度も高くなっている。重さも60gもAriaは軽い。まぁ比べる必要はない、とあらためて思うが。

左がCONTAX Ariaで、右がCONTAX 159MM


CONTAXの機能化を切り拓いた

現在でも通用するシャッタースピードを1/4000に引き上げ、その後のCONTAX一眼レフに反映されたプログラムAEや絞り優先とシャッタースピード優先のAEなど、機能化を押し上げた159。
見出しの通り159は、CONTAXの機能向上に大きな道を切り拓いた一台であり、使う者の写欲の一つにもなっている。私だけかもしれないが。

これからも写真を楽しませてくれる大切なカメラであることに間違いはなく、私の相棒として動き続けてくれることを願うばかりだ。


CONTAX 159MMで撮影した作例を
lens:CarlZeiss PlanarT* 50mm f1.4MMJ(強クモリ)
Film:FUJIFILM 業務用100


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