【書評】THE MODEL(MarkeZine BOOKS) マーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサクセスの共業プロセス

福田 康隆
翔泳社
2019/1/30

 カスタマーサクセスの。。。えーっと、3冊目くらいです。ここんとこ忙しくて、読書ペースは落ち気味です。DBスペシャリストの勉強もあるし。

 さておき、有名な「ザ・ゴール」のスピンオフかな?と思ったら、やはりインスパイアされていたようです。まぁその有名なザ・ゴールは読んだこと無いんですが。著者は日米オラクル、セールスフォースを経てマルケト日本法人社長、買収によってAdobe専務となった方。どんだけ能力高いんだ。カスタマーサクセスは軸足ではなく、どちらかというとセールスとかスタートアップのトップラインの作り方、営業組織の作り方とオペレーション、インバウンドとかアウトバウンドとかマーケとかカスタマーサクセスとか、関連組織との協業とかそんな雰囲気。

 当然立場やミッション、商材や取引先、セグメントにより営業の仕方は違うわけですが、目標管理やキャパシティ管理とか、マネージ寄りの話が多かったように思います。正直管理側は自分自身がいまいち興味を持ち切れていないというか、妙味を見いだせていない分野。その上の経営はやってみたいと思う。たぶん勤め先の中間管理のつまらなそうな仕事を見ているから、良い印象が無いのではないかと推察しています。

 ただ、営業オペレーションそのものは興味分野。うちのマネージャーがやらないのであれば、セルフマネージメントでパイプラインとかプロセスの管理をちゃんとやってみようかなと思っていたところなので、割と読み進むうちに面白くなってくる感じでした。企業人のマネージャー、スタートアップの社長、大企業の幹部と島耕作のような出世の仕方をされているので、半分自伝を読んでいるような形でした。各立ち位置での考慮事項や周辺から影響を受けたイベントなどを追体験しながら読み進め、役割が変わればやるべきことも変わるんだなあと実感した次第でした。

 しかしキャリアを感じさせない、文章から滲み出る謙虚な態度と学ぶ姿勢。「偉い人」なんていないですが、「尊敬すべき人」なのだろうと肌で感じました。クリティカルに響くのは部長以上のイメージです。

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