特許法86条 裁定の方式
・対価の額に不服がある時は、対価の額について訴を提起できます。
ただし、裁定への不服理由として対価の額「だけ」を挙げることはできません(特許法91条の2)。裁定自体は問題ないけれども、対価のみが問題という場合(金額だけが問題)は、金額だけを別に争ってくださいよ、ということです。
・当事者(裁定を受けた者)は、対価の額に関する訴えを提起できます。
なお、訴えを提起できる事項は、範囲、額、方法、時期、です。
・裁定の処分において対価の額「以外」の不服があるときは、行服法に基づく異議申立てができます。そのため、決定を経た後でなければ処分取消しの訴えを提起できません。なお、対価の額については、裁定の謄本の送達があつた日から6月以内に訴えを提起してその増減を求めることができます。
・特許法86条
(裁定の方式)
第八十六条 第八十三条第二項の裁定は、文書をもつて行い、かつ、理由を附さなければならない。
2 通常実施権を設定すべき旨の裁定においては、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 通常実施権を設定すべき範囲
二 対価の額並びにその支払の方法及び時期
・特許法91条の2
(裁定についての不服の理由の制限)
第九十一条の二 第八十三条第二項の規定による裁定についての行政不服審査法の規定による審査請求においては、その裁定で定める対価についての不服をその裁定についての不服の理由とすることができない。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?