待っちんジャパン

一昨日から、宇野がアメリカに発った。来週半ばまで1人で過ごすことになる。なんやかんやでフロリダにいながらグループラインで発言したりもしてるから、ボーダレスな世界を感じつつ、不思議な時間を過ごしている。


少し遅れての新婚旅行である。
昨年12月、かなり様子を伺うように、恐る恐る、1週間ほど海外旅行に行っても良いかをラジオ内で尋ねてきた。それも、奥さんたっての希望でさ、とはいえ中田がダメなら全然ダメでも良いし、などと、ともかくも下から、取りようによっては奥さんを盾にして責任を負いたくないかのように(そもそも奥さんの希望だから、というスタートではあるだろうけども)、ものすごく慎重に丁重に尋ねてきた。

なにをそんな丁重に、そんなもん良いに決まってるだろうと、なかば拍子抜けさせるくらいに全然ノータイムOKだった。むしろそんな、普段から圧迫しているのか?という気配を、頑固者のオーラを、僕から出させないでくれよ、ぐらいに思っていた。
でもまあなるほど確かに、この10年僕たちなりに一生懸命走ってきて、宇野から僕に1週間ほどの休みをもらおうと言うのはなかなか覚悟のいる提案かもしれなかった。
1年目2年目の芸人なら、というかそれくらいの僕だったら、「その間にライバルに差をつけられても良いんだな?そういうつもりだな?」ぐらいのねっとりした嫌味ったらしい圧力を与えていてもおかしくなかったかもしれない。それだけ僕たちは何者でもなくて、何者でもないからこそ周りに広がるチャンスに、1mmでも気配を感じたら飛び込まないといけない、そういうほぼほぼ無いに等しい可能性とか、努力の伸び幅みたいなもののために突っぱねていたかもしれなかった。なんかそういう、イタさ、暑苦しさがあった。

でもまあ、良くも悪くも10年目、今の自分たちのことが分かってきていて、断らなければいけない1週間のお仕事よりも、1週間のアメリカでアメージングな経験をしてくれた方がよっぽどプラスに働くだろうと肌感で分かっている。そして、アメージングな経験をしてこいよ、などと圧力を掛けたくもない。目一杯楽しむことが結果的にアメージングななんかしらかに繋がるだろうとも思ってる。どうあれプラスだと思っている。





そしてそういう、我々のための勘定の結果、審査の結果送り出す、っていうんではなくて、シンプルにさっちゃんと宇野が素敵な時間を過ごすというのは、我々からすれば叶えなければいけない使命の一つであった。


宇野とさっちゃんの結婚式で、僕は2回泣いた。
感動を押し売ってイメージを良くしようというんではなくて、まあイメージなんていくらでも良くなってくれたら嬉しいけど、ともあれあの結婚式を通して、ああ僕も自分の力でもってさっちゃんを幸せにするプロジェクトに加担しないといけないのだと、強く決心したのであった。
披露宴での乾杯の挨拶で、「差し出がましいようですが、僕もさっちゃんを幸せにします」と言って、ウケた。ウケてしまう予定ではなかったが、まあ良かった。ともあれ僕の本心であった。


だからまあ、新婚旅行なんて、ガンガンに行って欲しいんだった。まだまだうだつが上がらず、良い思いをさせられてはいないから、どうあれガンガン行って欲しい。もっと長く行ったって良いし、ともかく楽しんで欲しい。「おもしろエピソードを持って帰って来いよ!」と言いはすれ、本当はなんもかんも気にせず楽しんで欲しい。なんもかんも気にせず楽しんだ上で、なんか面白い話が返ってくる、それくらいは信頼してる。だから先日の会議で、「海外旅行もね、笑いに繋げるためにあーだこーだ」みたいなのを言われてる時も、もちろん理解してるけどそんなんあーだこーだみなまで言わないであげてよ、と思った。思いきり楽しんだら良いよどうせなら、思いきり楽しんで、ともかく無事で帰ってきたらなんでも良い。

仕事となったら話は別だけど、僕は元々の性分として絶対に海外に行きたくないと思ってるから、そんな異常事態に飛び込めるというのを心から尊敬、尊敬?しているのもある。すごいじゃん海外、ともかく無事で頼む。




1人を満喫する。
サスペンダーズの古川さんとトークライブをさせてもらった。
脳みその内側を、お客様からお金をいただいて話します、みたいな、そんな権利が僕にあんのかみたいな思いがうっすら長らくあったけれども、そろそろもう良いでしょうと勢いに乗っている。めっちゃ楽しかった。
ナルチカの雰囲気が良い。秘密基地を思わせる雰囲気がより饒舌にさせる、とか言って。雰囲気を知ったら使う人も増えていきそう。


R-1グランプリの準々決勝にも挑ませていただく。相方の留守を、屋号を賭けて守るようで気分が良い。これぐらいの覚悟のやつはゴリゴリのピンの方に吹き飛ばされてしまうかもしれない。それはそれで良い、そうあるべきとも思う。ともあれ、アメリカに旅立った相方を待ち1人で戦うコンビ戦士として、大会のグルーヴ感にちょびっとだけでも寄与できたらと思う。平日の午前中にどれほどのグルーヴ感が生まれるか分からないけれども、どうあれ一生懸命やる。


2月3月とかなり走る日々が待っている。必要なストレッチとさせてもらう。いったんめっちゃ寝る。

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