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足指:ランニング感覚

つま先の「感覚」のお話をしたところから、そもそも感覚ってなんぞ?という第2弾を経て、こちらが第3弾となります。(下部にてリンクあり)趾:アシユビ。ちょっと一文字では解りにくいため、足指:足趾:ソクシという表現を用います。


★小さい頃は足指というのはさほど発達していません。どちらかというと足裏全体がぐにゅっと曲がって、足全体で地面を捉えている印象ですね。そして5本の指を添え、バランスを取る印象。

大人になるに連れ、骨も固まり、筋肉も発達し、足指も使えるようになっていきます。が、実際は足指は使っていないと退化します。最近は足指の重要性を言われるようになり、タオルギャザーなどを始め、トレーニング方法も考案されています。

小さい頃に裸足で泥だらけの畦道を走ったり、踏ん張ったり、相撲をやったりして足指を使っていました。そういう体験が無ければ足指を使う機会は少ないでしょうね。靴を履いてしまうと固定的に足全体で動作を行うことに慣れていく。

だからといって裸足で生活していれば、走ったりすれば足指が使えるようになるかというと疑問です。むしろ足指を使わずに足裏全体で走る動きになりそうです。それよりも専門的に足指を鍛えるメニューを行うほうがピンポイントで効果を高められると思います。


★正直な所、足指の感覚が研ぎ澄まされた選手というのは少ないのではないでしょうか。痛みを感じる場合はハッキリと解りますし、球技などではその部位に対する意識を強く持つことでしょう。

ただ中長距離のランニングにおいてはその距離が長くなればなるほど意識しにくい部位になるのではないでしょうか?

本来は方向転換や不整地面での対応まで足指が絡んでいると思われます。上手く捌きながら足全体、ひいては全身のコントロールとバランスに寄与するもの。ただそういった認識を持たないままだとなかなかこの感覚は伝わっていきません。

ドリルを行った時もそうで、つま先立ちを維持する為にも足指はかなり重要な要素となります。しかしそれが弱く、支えきれないため、全体の動きづくりにも悪影響が出る。

色々取ってもこの足指の働きは想像以上に大きなものがあるのですが、日頃から意識しない分、鍛えていこうとはしないでしょう。


★★

ちなみにスピードを上げる、全力疾走に近づくと特に母子球(親指)中心にかなり地面を強く捉えている感覚が私にはあります。これはどんなに疲れていてもここに力を加えて走ることでスパートを掛けられる感覚がありました。

もちろん他にも要素はありますが、逆にここのマメが出来たりしていると全く踏ん張りが利きません。その辺もちょっと頭に入れておいて頂ければ。


★★★

この辺は指導者やトレーナーが何度も重要性を説き、理解と納得を得て、改善していくことも重要だと思います。

これは市民ランナーであれ、老若男女問わず、どのような方が対象でも同じです。こうしてnoteを読んだあなたもちょっと自分の足指を気にしてみて下さい。

風呂上がりにでも足指が閉じていないか?力は加えられるか?指と指の間を自力で開けたり出来るか?形はどうか?指は傷んでいないか?

ちょっと気にしてみて下さい。

日頃全身を支えてくれている一番先端の部位。なのにあまり意識してもらえず、ケアも鍛錬もしてもらい難い部位。ここを意識していくことで大きく身体の感覚は変わっていくことでしょう。



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神屋伸行/加古川優考塾/走遊Lab代表
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