デフフットサルスイスW杯

【デフフットサルW杯を終えました】
【やりきれない気持ち、そして、皆さんにありがとう】

スイスでのW杯が終わりました。
「世界一になる」を周りに公言したにも関わらず、予選敗退に終わりました。
本当にやりきれない、悔しい気持ちしかありません。

11/9〜11/16 in スイス/ヴィンタートゥール 成績
■予選リーグ
vsブラジル   ○5-2
vsポーランド  ●⁣4-5
vsロシア    ●⁣1-2
■下位トーナメント 9〜12位
vsアルゼンチン ○⁣5-5(PK 3-1)
vsイタリア   ●4-5(延長 1-2)
■最終結果
10位

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今大会を通して感じた3つのこと
1)ヨーロッパとの試合で感じた大きな差
本大会のヨーロッパとの試合スコアを見ると、ほんの1点差しか変わりませんが、この1点には日本とヨーロッパの文化・環境等の違いにおける差が凝縮されているようでした。
うまく言語化できないのですが、この1点に至るまでのヨーロッパのフィジカル、ミスを恐れないプレー、的確にゴール枠内にシュートする、そして日本が最後の最後に勝負弱いということです。
日本の文化や環境を悪く言うわけではありませんが、学校での教育、障がい者サッカーを取り囲む環境等も含めて考えるとヨーロッパとは簡単には埋められない差を感じました。
海外でプレーするサッカー選手が「海外に移籍した方が良い」という発言も肌で理解しました。

2)応援してくれる人の存在
今回デフフットサル日本代表はW杯前にOur Visionやクラウドファンディングに取り組みました。
その取り組みの中で、全国から応援してくださっている方々を、これまでの国際大会前よりもとても身近に感じました。
だからこそ、本気で「世界一」になりたかったし、予選リーグ最終戦で敗退になった時、帰国した後の顔向けができないと心底思ったりもしました。
しかし、応援してくださっている方々の温かいコメントが日々の生活での大きな励みとなりました。
ありがとうございました。

3)日本のこれから
①フィジカル:代表トレーナーの指導の下(Our Visionの取り組み)、選手全員がスタミナ、パワーを始めとするフィジカルを強化しました。
今までの国際大会の中で、フィジカルに自信を持って臨みましたが、確かに以前に比べて海外と渡り合えるようになってきましたが、まだ圧倒するほどではありませんでした。
勝負に「上手さ」は必要ですが、それと同様に状況を打破する強引な「強さ」も必要です。
フィジカル強化は今後も続けていく必要があります。
②育成:長期的スパンでの育成が必要です。
大会を終えて、「4年後に向けて強化しても海外に勝てるのだろうか?」と思うほど、「個」の差を感じました。
日本が成長すれば、海外もその分成長する。
本気で日本が世界で勝つためには、今の子ども達を対象とした長期的な育成が必要です。
サッカーを楽しめられる環境、専門的な指導を受けられる環境など。
③勝負強さ:2年前のデフリンピックでも感じたことなのですが、日本は本当に勝負に弱い。ここには、メンタル、国の文化・教育・環境など様々な要因が働いていると思います。
「じゃあ、海外は何?」と聞かれたら、ミスを恐れずにチャレンジする。「ミスしたらあかん」と言うような日本の教育からこのような選手は生まれにくいでしょう。ここは、所属チームでの指導など様々な面からアプローチしていかないと簡単に変わらないと思います。
予選リーグで敗退した2試合、どれも残り1分を切った後に失点しました。ポーランド戦は残り1秒、ロシア戦は残り54秒。
これはロシアW杯で日本がベルギーに敗退した「ロストフの14秒」を想起させるようなシーンでした。
僕はこのシーンを「ヴィンタートゥールの55秒」と勝手に名付けています。
(色んなものを犠牲にして仲間と長期間積み重ねてきた努力もたったの55秒で一瞬にして砕け散る。なんとも言えない気になります。)
デフリンピックの予選リーグで悲願の初予選突破が目の前にかかった試合で残り3分で失点し、予選突破を逃しました(「サムスンの悲劇」と勝手に名付けています)。
日本代表が経験した「ドーハの悲劇」と「ロストフの14秒」に酷似したある意味貴重な経験をさせてもらっています苦笑。
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最後に
今大会を通して、フットボールにおいても日本は世界から取り残されていると心底思いました。
具体的には、ヨーロッパは毎年ヨーロッパ選手権やクラブ選手権等があり、国同士が普段から戦う・交わる場があります。しかし、日本では海外と戦う・交わる場というと年に1回の国際大会しかありません。
他には「手話」。ヨーロッパは「国際手話」が主な手話です(日本は「日本手話」)。と言うことは、違う国同士でも不自由なく会話しています。オランダ、ドイツ、スウェーデンの選手が会話しているのを見ましたが、その話を理解できませんでした。僕も違う国に選手と会話しますが、やはり国際手話がメインの人ほど会話ができません。
「やはり日本は島国、ガラパコスなんだな」と悟りました。
これはフットボールに限らず、教育や経済とかも同様かと思います(まさかW杯に参加して、教育や経済のことを考えるとは思わなかった…)。

まだこのメンバーとスタッフで戦いたかった。世界一に向けてこれほど一致団結し奔走したのは初めてではないか。それくらい最高のメンバーでした。

応援いただいた皆様、本当にありがとうございました。
また今後に向けて、頑張っていきたいと思います。
引き続き応援のほどよろしくお願いします。

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#デフフットサル
#日本代表
#OurVision


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