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オプション投資の第一歩は証券会社選びから!②

では前回に続いて、なぜSBI証券でないといけないのか
ここからが重要なので、FF7リメイクやりたいのを我慢して頑張って書くぞ!w。
前回の記事はこちら
オプション投資の第一歩は証券会社選びから!①

【オプション取引の手数料はすんごく高いのだ】

まずこの表をご覧ください。
左の2つの項目が手数料の比較です。

証券会社表

最低手数料というのはその名のとおり、手数料の最低額のことです。そして手数料率はポジションを建てた金額にかかる料率となります。

例えば、60円のCALLを売る場合、オプションは1単元が1000倍ですから6万円のポジションを建てたことになります。SBI証券ですと手数料率は0.2%(表の左から2番目)ですから、6万円*0.2%=120円となります。しかし、SBI証券の最低手数料は税抜200円(表の1番左)ですから、自動的に200円(税込220円)となるわけです。

言い換えれば、プレミアムが100円以下の権利行使価格を売買する場合、一律で200円の手数料になるということですね。一方で、例えば300円のプレミアムを買うと、30万*0.2=600円(税込660円)もの手数料を払わねばなりません。

当然決済時にも手数料を払わないといけないので、例えば250円のPUTを買ったけどすぐ減価して200円になったので損切りした・・場合、
(250-200)*1000=5万円の損失だけでなく、(250*1000)*0.2%=500円(550円)+(200*1000)*0.2%=400円(440円)で、手数料だけで税込990円取られます。このように手数料は往復でかかってくるわけです。

頻繁に売り買いしてると、株のデイトレとは比較にならないほどの高い手数料を取られます。

【それでも安い手数料に騙されてはいけない!】

ですから、手数料が安いことは凄く重要です。
が、手数料が安いことよりももっと重要な項目があって、手数料が安い証券会社は例外なくその他の項目にウィークポイントがあります。

手数料が安いなりの理由があるわけです。

【証拠金が高いと不利な戦いになってしまう】

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そのウィークポイントとしてまず上げられるのが証拠金が高いことです。

オプションはFXや先物と同じで、証拠金取引です。
そして、いくらの証拠金が必要かは日々の市場の過熱感によって変動します。その指標となるのが「SPAN証拠金」と呼ばれるものです。詳細は知らなくて良いですが、相場のボラティリティによって毎日このSPAN証拠金が変動します。ですから、今持っているポジションの証拠金も日々変わってきます

「SPAN証拠金掛目」とは、ユーザーが用意すべき証拠金が、SPAN証拠金の何倍必要かを示しています。現状は100%(1.0倍)か120%(1.2倍)が主流ですが、120%の証券会社はそれだけ必要証拠金が高いということになります。

例えば、掛目100%のSBI証券で証拠金が60万円必要のポジションがあったとして、これを120%のライブスター証券で建てようと思ったら、証拠金は72万円必要になるわけです。
20%も多く証拠金が必要なわけで、当然それだけ資金効率が悪くなり、チャンスも減ります。

最初はそれでも手数料が安い方が利益率が高いだろうと考えがちですが、証拠金維持率の重要さが理解できてくるにつれ、SPAN120%の証券会社はありえないなと思うようになります。相場が安定している時はいいのですが、直近のショック相場のような状態になると1日で必要証拠金が跳ね上がります。余裕があると思っていた証拠金余力が一気に減少するのですが、これが1.2倍となるとさらに大きな変動となってしまいます。

「SPAN証拠金掛目」が120%の証券会社は使わないと覚えておきましょう。

【売建可能枚数20枚は欲しい】

オプションは使い方を間違えると大きな損失を招きます。「買い」は損失限定、「売り」は損失無限大という特徴があります。ですから「売り」から入って大損を被るというのが良く起こります。

例えば、日経平均が24000円だとして、P20000を40円で売ったとします。SQまでに20000円まで下がらなければ40*1000=4万円儲かるわけです。3週間やそこらで普通は4000円も下がらないですよね。日経平均は年間で5000円幅で動きますが、1ヶ月ならせいぜい2000円くらいだろうと思えば、4000円も下なので40円で売っても大丈夫かなって普通は考えますよね。

チャート暴落

でもまさに最近1ヶ月間で日経平均は24000円から16350円まで8000円近く下げてしまったわけです。こうなると早めに損切りしてないと、プレミアムは40円から気がつけば400円、600円・・と跳ね上がっていき、損失が40万、60万・・のように信じられないスピードで増えていくわけです。

一方で、逆に日経平均が25250円まで上がる権利(C25250)を40円=4万円で買っていた場合、当然絶対到達しないのでプレミアムはゼロ円になるわけですが、損失は買った時に払った4万円を失うだけで済みます。

これが「買い」は損失限定、「売り」は損失無限大と言われる所以で、現物株の買いと信用売りとの関係と同じですね。
だから「売り」は怖いわけです。

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昔はオプションの売りもたくさんできたのですが、実は東北大震災の時、安いPUTを大量に売っている人が結構いました。1枚2円のPUTを100枚売ればそれだけで20万円入ってきます。プレミアム2円ですから普通は絶対到達しない権利行使価格です。これを毎月やっていました。
例えば現在の日経平均が20000円だとしてP11000が2円です。ただ今はボラティリティ高めなんで、平時ならP13000くらいでしょうか。日経平均が1ヶ月で13000円以下になるなんて考えられないからそこを大量に売ってしまえ!と。

こんなに楽に毎月20万儲かるなんて!と、感覚が麻痺している頃に天災はやってきます。一気に暴落が始まりました。

2円で売ったPUTのプレミアムは30円、50円、100円と跳ね上がり、日経平均が暴落をする中で200円を超えてくるともう板から売玉が消えていきます。
誰も売ってくれる人がいないので、決済の買いを入れても全く約定しません。400円まで跳ね上がるともう200倍です。20万円の利益を取りにいって、気がつけば含み損が4000万円にもなるわけです。当然その途中で証拠金が不足して追証になりますが、一瞬で数千万円の損失を被ったわけです。

こういうことがあったので、各証券会社は「売り」の枚数に大きな制限をかけました。
一番多く売れるSBI証券で50枚まで、GMOクリック証券に至ってはPUT5枚、CALL5枚と信じられないくらい少ない枚数にしたのです。証拠金が300万円以下なら売り枚数15枚でもやりくりできますが、そもそも売る気のない証券会社を使う必要はありません。

オプションに慣れて、合成ポジションを駆使するようになると10枚や15枚の売り枚数では心もとなくなります。どうせ使わなくなるので最初から使う意味がありません。

【期間指定の逆指値注文が重要!】

オプションの売買は基本スマホアプリで行います
ですから、スマホアプリの機能が重要になってきますが、その中でも最重要なのは「逆指値注文の種別」です。

逆指値注文というのは、相場観と逆に動いた時に設定価格になったら注文を入れる注文方法のことで、主にロスカットの時に使用します。そしてオプションは価格変動の幅が大きいので、株やFX以上にしっかりとロスカット設定をしておかないと上で書いた例のような大きな損失を招きます。

例えば40円で売ったとして、倍の80円になったら負けを認めて4万円の損でロスカットしようと考えた場合、「もし価格が80円以上になったら成行きで買い決済」というのが逆指値注文になります。この逆指値注文機能は全ての証券会社で可能になっていますが、問題はその設定期間なんです。

注文画面

SBI証券の場合、「当セッション」「期間指定」「最終日」の3つの期間指定方法があります。この中で「期間指定」「最終日」の指定ができるかどうかがかなり重要になります。「最終日」はなくとも構いませんが、「期間指定」は必ず必要になります。というのも、オプションは慣れてくると2つ3つの建玉を使った合成ポジションを駆使して利益を確保します。ですので、証拠金が150万円くらいでも4~6くらい、証拠金300万円になると10以上の建玉になってきます。そしてこのそれぞれの建玉に逆指値注文を入れてリスク管理をする必要があります。
まあ、売り玉だけ逆指値を入れることもありますが、いずれにしても複数の建玉に逆指値の設定をすることになります。

この時「当セッションのみ」しか注文を入れられない証券会社だと、1日2回 全て逆指値の設定をし直す必要があります。オプションは現物株と同じ日中セッションと、16時半から翌5時半までのナイトセッションの二部構成になっていますので、「当セッションのみ有効」ということは、日中なら15時15分で注文設定が失効しますから1日2回設定しないといけないわけですね。
はっきり言って1日2回多数の建玉の逆指値設定をしていくのは不可能です。で、逆指値を忘れた時に限って大きく動いて含み損が膨らむ・・みたいな状況になります。

実は私も手数料の安さから最初はライブスター証券で始めたのですが、「当セッション」しか注文を入れられず、何度もロスカット忘れで損失を出してしまいました。手数料の安さなんて比ではないですw

私はSBI、楽天、ライブスターしか口座を持っていませんので、他の証券会社はわかりません。もし期間指定できるところがあれば是非教えて下さい。

【損益シミュレーターは必須!】

オプションは多くの場合、買いと売りを組み合わせて利益を出しますが、同時に時間という概念がありまして、それによって日々の損益曲線が変わります。この辺はまた順番に書いていきたいと思いますが、いずれにしても損益がどう変化するのか、いつ決済すればいいのか、いつロスカットしないといけないのかを知るためには「損益シミュレーター」という機能が必須です。

多くの証券会社ではPC版WEBでこの機能を提供していますが、スマホアプリ内にこの機能を持つのはSBI証券だけです。

シミュ

私の場合、ベッドの中でナイトセッションの日経平均を睨みながら、このポジションだったらどういう利益になるんだろう?と延々スマホアプリを触っていますが、これがPCでしかできないとなると致命的ですw
また今は在宅勤務の方も多く通勤時間の概念が薄れてますが、通勤時にポジションを建てる時など、スマホで損益シミュレーターがないと取引ができません

酷い証券会社だと、PC版WEBですら損益シミュレーターを用意しておらず、もう売る気がないなら無理に売らなければいいのに・・と言いたくなります。

【オプション取引をまともにできるのはSBIだけ】

証券会社表

ここでもう一度最初の表をみてみましょう。
オプション取引で大切なのは、「証拠金をできるだけ低く抑え」「逆指値でリスクを軽減し」「損益ポイントを見極める」ことなんです。これを実現できるような環境をちゃんとユーザーに提供できているのは「SBI証券」だけなのが分かります。

少しくらい手数料が安いことよりも、損失を抑えて的確な投資ができることの方が遥かに重要なんですね。オプション取引はここをきちんと理解して始めることがとても大事です。

まあ、これほど1強他弱な市場も昨今ないんじゃ?と思うくらいSBI以外が不甲斐ない状況もどうかと思いますよねえ。FXみたいに気軽じゃないし、損失を出すユーザーが多いのも事実。証券会社としてはFXのスプレッドで稼ぐ方が安全ですから仕方ないのかも知れません。

証拠金を使った取引ですから、ユーザーの立場からすれば売玉の証拠金を買玉で補填できるため、1つの証券会社で取引した方が証拠金を抑えることができます。FXの場合は各社によってスプレッドやスワップが違うので、複数口座を持って機動的に使い分けるのがいいのですが、オプションに限っては上記のような状態なので、証拠金を抑えるためにSBI一本で取引するのが最適解となります。

SBI証券以外がもうちょっと頑張ってくれたら、競争原理からSBI証券の手数料も下がるかも知れないんですけどねえ・・・

ということで、次回はオプションがどういうものか、簡単に説明したいと思います!

※お願い

最後までおつきあいいただき、ありがとうございます!
自分の忘備録と勉強のために書き殴っております。
まだまだ上級オプショントレーダーさんから見れば幼稚な推察ですが、よろしければ是非フォローとスキをお願いしますっ!

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