7/13 日経225オプション考察
7月もSQが通過したということで、ここからはよく言われる夏枯れ相場の期間になりますね。
今年はコロ助の影響と大統領選ということで、諸々のアノマリーは効きづらいと思っています。ですので、アノマリー的な先入観はなるべく排除し、チャートと需給、オプション手口を見て冷静に判断していくことが大事かなと思います。
その7月限SQ値は22601.81円となりました。
寄りから22500円を挟んだ揉み合いでしたが、今回もまたSQ値は上放れた形になりましたね。結局その後の7/10の終値が22290円とかなり下げましたので、一旦はSQ値を超えられない「幻のSQ」となってしまいました。
こうなると、直近の上値抵抗としてSQ値が意識されるようになります。
その辺踏まえながらチャートをみていきたいと思います。
移動平均 日足
https://www.tradingview.com/x/aNnN4odT/
7/10は-238円とまたソコソコ下げてしまったため、5MA、25MAを割ってきています。一応またトレンドラインを引いてみましたが、5/25の上値ブレイクの位置から引いたサポートラインの下限に綺麗にタッチしてきています。そして7/6に上値ブレイクしたかと思ったところで上限の抵抗ラインを引くと、ここもその後の上髭連続が丁度抵抗ラインで抑えられている形状になります。
7/13はまた5MAが少し下がってくるのですが、7/10のナイトセッションで日経平均先物は一気に22610円までまた急騰しています。よって13日月曜が22600円近辺で推移できればまた5MAと25MAの上を奪還し、さらに上で書いたSQ値22601円を超えられる可能性も出てきています。
ということで、月曜は22600円どころを抜いて再度の上値ブレイクができるかどうかですね。
パラボリックがずっと陽転のままなのですが、最近はこのパラボリックが機能していて、底抜けしそうでしていない点は注目点かなと思っています。
TOPIX 移動平均 日足
https://www.tradingview.com/x/pPdCpPyg/
7/10はまた日経平均よりも若干TOPIXの方が下げ幅が大きく、一足先に形が悪くなっています。なので引き続きTOPIXの日足を確認しておきましょう。
まず7/10の考察記事(7/9アップ)で、TOPIXは50MAの1540pt近辺を割ると下げが加速しかねないので注意したいと書いたのですが、残念ながら10日は終値で1535ptとなり1540ptラインを切ってしまいました。
なので、パラボリックも陰転サインが点灯してしまいました。
次のサポートを日足レベルで確認すると、まずは直近安値6/15に付けた1530.78ptになります。
そしてその次となると、5/25の窓を埋める1502ptとなります。ここまで下げると5月下旬から6月上旬に一気に上昇した部分の全値戻しになってしまうので注意が必要ですね。
5MAも25MAも既に下降が明確な形になっており、TOPIXで見るとここがそこそこ重い抵抗ラインになりそうな感じです。ですので上は下がってくる25MAの1570pt近辺を早めに抜けるかどうかですね。
このようにここ最近はずっとTOPIXの形が日経平均に比べて結構悪いということは頭に入れておく方が良さそうです。
NYダウ 移動平均 日足
https://www.tradingview.com/x/sQ1HZTTh/
今日は週末で少し余裕があるので、NYダウ日足もみておきますね。
7/10のナイト時間、NYダウは一気に$369上げて前日の下げを綺麗に帳消しにしてきました。そして5MAと25MAもギリギリですが上に抜けてきました。
これによりまたNYダウは、レンジないし三角持ち合いの形に戻ってきました。ですので、このまま5MAと25MAの上を維持しながら、200MAの$26200を抜けられるかどうかですね。あと$150ほどですから、ここを超えてくると
窓埋めとなる$27000まで期待できます。その辺を注視しておきましょう。
マザーズ 日足&一目均衡 日足
https://www.tradingview.com/x/AZAmOnK4/
もう1つ、マザーズも日足と一目均衡で見ておきます。
マザーズは6月末から7月頭にかけて急落し、その後1000ptを奪還する戻しを演じてきています。
ただこうして日足をチェックすると、常に25MAで上値を叩かれてぎりぎり5MAの上を維持している形になっています。日経平均やTOPIXが-1%、-1.5%のような日にマザーズの方は+0.5%ですから強いようにも思いますが、横ばいの25MAが結構な上値となり、パラボリックも陰転継続ですから注意が必要だと思っています。
https://www.tradingview.com/x/inqBOtje/
また一目を少し期間を取って表示させて確認してみます。
戻りを見せているものの基準線を僅かに下回っており形はまだあまりよくありません。遅行線は見事にローソク足に沿っていますが、この動きだともう少し戻してもそこから下がってしまうとヘッド&ショルダー(三尊天井)の形になってしまいます。少々見にくいですが、ピンクで補助線を入れた形ですね。
雲の上限が一応サポートとして期待できますが、三尊が決まってしまうとそのまま雲の中推移、もしくは950pt割れでの推移が十分あり得ます。
しかもナスダックは連日史上最高値を更新していて、25MAとの乖離もまた広がっている状況です。この強いナスダックの影響を受けてなお、マザーズは上記のような弱めの戻ししかできていない点が怖いなと思っています。
ナスダックが25MAに近づくような一瞬の押しタイミングで、またマザーズは利確売りに押されるでしょう。
現状は戻しからの上値追いというよりは、急落前の逃げ場作りのような気がしないでもありません。
ですのでマザーズ銘柄をお持ちの方は、マザーズ指数が25MAを抜けてパラボリックも陽転するようなタイミングまでは、いつでも利確撤退ないし早めのLCを設定しておくべきかなとは思っています。
海外大口 オプション8月限手口
今回から8月限に切り替わりますので、初日の手口を記載しています。
ただ、6月中に売買された8月限の建玉集計最新版は、13日月曜の17時過ぎにJPXから出てきます。ですので、あくまで7/10に建てられたポジションだけの掲載になる点、予めご了承ください。
月曜にアップする考察記事の段階で各行使価格の残高を記載します。
<CALL>
8月限も上目線のところと下目線のところが拮抗しており、海外全体で集計すると大きなポジションにはなっていません。表を見るとわかるように、200枚以上売り買いが入った行使価格はゼロという結果でした。
ただCALL側は22750円より上をコンスタントに買ってきている感じです。その後7/10ナイトのNY爆上げを予測していたとしたらさすがですね。。
<PUT>
PUT側はアット・ザ・マネーのP22500の買いが154枚入っています。日中SQ値から一気に下げていきましたからその流れでの買いはイメージできます。
それ以外は売り買い拮抗の結果、ども行使価格もほとんど建玉が出ていない結果です。なので、まだ22000円を割れていくようなストーリーはイメージしていない感じでしょうか。
ゴールドマン手口
7月限では恐らく結果を出せなかったであろうゴールドマンですが、8月限も同じような建て方をしてきました。
CALL側はC22500を400枚売り越し、一方でヘッジでC22750を300枚買い越してきています。
そしてPUT側はいきなりP21750を600枚買い越してきました。もっとも先に売っていれば買い決済となるので、明日のポジション残高を確認する必要はありますが、8月限でもゴールドマンは、CALL側「22500円までは上がらない」で、PUT側は「22000円を割れて下落加速する」という建て方をしてきています。
アムロ手口
まずCALL側ですが、C22500を486枚、C23000を599枚、C23125を340枚とそれぞれ大きく買い越してきています。売りはほとんど枚数を入れていないので、まずは23000円を超えて上方向だろうという建て方ですね。
そしてPUT側はアット・ザ・マネー近辺はデビットスプレッドに近いバランスで建てています。なので、22000円くらいまで下がってもいいけど、その辺で下げ止まるでしょという建て方。
つまりアムロは22500円より上で8月限は推移する・・・というのが7/10の建て方です。
またアムロとゴールドマンの相場観が逆になってまして、面倒なことこの上ないですねw
日経平均先物 9月限月
先物は引き続き9月限ですから前月から連続性があります。が、恐らく各社の建玉残高は結構な誤差がでていると思われます。なのでオプション同様、13日の夕方発表される残高を更新する予定です。
今日の記事では、一旦7/10の各社の売買動向を参考にする程度で御覧ください。
で、7/10はラージ+ミニで1187枚買い越しとなっています。ただ、注目したいのは、ナイトセッションが-2073枚で日中が+3260枚だということです。
すなわち、7/10の日中下げているところでは買われ、その前日夜に売り込まれたということです。ただし今日の日中はSQ日ですから、SQ値の算出までに売買高が膨らむ過程での買いだったとも取れます。SQ値釣り上げてますからね。
なので、今日先物が買われたと言ってもあまり深く考えなくてもいいかなと思っています。いずれにせよ、各社の残高が発表されてから、その反対売買をどこで仕掛けてくるかを見ていこうと思っています。
来週の戦略
8月限のスタートですから、昨日の延長で「初日のアウトストラングル作戦」をみていきたいと思います。
まずSQ値が22601円でしたから、ここからファーの上と下を売っていくことになります。
ルールとしては、SQ日の日中終了時点の日経VIを参考に値幅を決めていきます。日経VIは24.65とギリギリ25以下でしたので、CALL側は+1900円、PUT側は-3000円を参考値にします。
CALL:22600+1900=24500 08 C24500 売
PUT :22600-3000=19600 08 P19500 売
この水準なら確度が9割以上というラインになります。
で、SQ日の夜、すなわち7/10のナイトセッション(日付的には7/13のナイト)の始値をチェックしますと、
08 C24500 26円
08 P19500 87円
これを売ってもいいのですが、ちょっとPUT側のプレミアムが高いので、もう1段下げてP19250を80円で売ってもいいかも知れません。ちょっとVIの数値の割には、CALLが減価してPUTが高いので、PUTを1つ下げておきます。
「初日のアウトストラングル作戦 8月限」
08 C24500 1枚 売 26円
08 P19250 1枚 売 80円
ちなみに私は、SQ値を22500円想定として前日の7/10に
08 C24500 37円 ロスカット70円
08 P19000 53円 反対売買 90円
で建てました。
ただ、今回のようにPUT側の方がプレミアムが大きく偏ってしまっている場合は、急落に備える形でロスカットをしっかりと入れつつ、デビットスプレッドを1セット入れた方がいいかも知れません。
私は、以下のプットデビットスプレッドも同時に建てました。
08 P20875 210円 買 1枚
08 P20750 195円 売 1枚
ちょっと手数料が高いのが難点ですが、証拠金は30万ほど。
コスト15円=15000円なので、7月中にストンと来ても4~8万円くらい取れればラッキーなポジションです。下がらなかった場合は放置しつつ、P19000の売りを利確して更にP20250あたりを売って15000円のコストを回収するイメージ。
逆にもし23000円を抜けて23200円のダブルトップもさせない展開になれば、CALL側で様子見のコールデビットスプレッドを入れつつ、早めに9月限でのCALL売りも入れて様子見する感じでしょうか。
個人的には23500円を超えて上を取りに行く展開は、ワクチン開発による相当現実的なグッドサプライズが出ない限りは難しいと考えているので、やはり一旦21000円付近まで押す展開がいつ来るのかの方を考えています。
この辺はアムロの強気ポジションの推移を見ながらになると思います。
それではまた!
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