見出し画像

市川雛菜の夢を見たので

市川雛菜という女の子を知っていますか…アイドルマスターシャイニーカラーズに2020年4月12日にゲーム内実装された新アイドルです…
自分の今までのオタク遍歴ではあまり刺さったことのないタイプだけど、なぜか夢に出てきたのでプロデュースした感想を書いてみます。

なぁ雛菜…あのときお前はなんて言ってたんだ…?

ーーーーー

雛菜は「しあわせ」「楽しい」「すき」って言葉をよく使い、それを大切にする価値観を持つ女の子です。ひらがな表記されてるところは、彼女なりの意味付けがあってこそなのでしょうか。

スカウト時の印象はぽわぽわ天然系で、恋鐘以上にオーガニックな根アカの気配を感じていたんですが、シーズン2あたりから異なる面が見え始めます。
きっかけは、レッスンが終わって帰ろうとする雛菜とプロデューサーのやり取り。ほかのユニットメンバーが居残りで練習していることを知ったPが、「雛菜はやっていかないの?」というニュアンスの発言をします。それに対して、雛菜は「あ〜…そういう感じか〜〜」という反応。そのあとはプロデューサーの発言をやんわりと遮り帰ろうとします。
この時僕は「みんなと一緒にやったらどうだ」という選択肢を選んだんですが(あまり本意ではない。Da特化で育ててたから…)、すると「レッスンはしてきた」「この話さっきもしましたよね?」という反応でした。

この一連のやり取りで、「この子めっちゃ頭いいじゃん!!」と衝撃を受けました。雛菜、自分の意思は通しつつ、プロデューサーの言っていることと自分の言動との対立構造が顕在化しないように立ち回ってますね。内心同士は食い違ってるけど、プロデューサーの発言を予測して未然に防いでいるから「ぶつかった」という事実が生じてない。お互いに目をそらして気まずさが残らないようにできるラインで打ち止めにしてる。

シーズン3では、アイドルの仕事には楽しいことだけじゃなくて大変なこともあると説くプロデューサーに、「雛菜といて、プロデューサーしてて、しあわせ?」と問いかけた後、「これ、聞きたくないやつだった」と言ってプロデューサーの答えを遮ります。雛菜が同じことを問われた時の答えは「しあわせ」だけど、プロデューサーは「いい時も悪い時もあって・・・」みたいに答えるはず。その非対称性は雛菜にとってしあわせではないから、それを視界に入れないように立ち回る。かしこい。
周りに合わせることを求められたと感じた雛菜は、引き留めるプロデューサーに「言いたくなかったんだけど」と前置きした上で「”今日の”プロデューサー、きらい」と告げる。これもすごいよな・・・前置きで緩衝材を設けた上で”今日の”っていう限定的な言い方をしてて、実際この直後のコミュでもケロっとしてて気まずさを引きずってない。かしこい。すごい。

(このときの雛菜、怖いって意見もあるんですかね?個人的にはそうでもないです。デフォルメはされてるけど、かなり実在性の高い「かしこさ」の造形だと思うんですけどね・・・かつて冬優子の多面性が「歪んでる」って形容されてるのを目撃したのもまだ根に持っている・・・これは別のとこで書こう)

前コミュでは対話に応じなかった雛菜ですが、シーズン4のコミュでは改めて話を切り出すプロデューサーに、言われたことを自分なりに反芻していたことを教えてくれます。その上で、やはり自分の考えは変わらないと。ここですごく雛菜のことを好きになりました。
この子、「もっと周りを見ろ」「協調性を持ちなさい」って、腐る程言われてきてるんだと思うんです。そして、その指摘を蔑ろにしてこなかった過去があるはず。だって彼女が口にする考えは、即席で用意したものとは到底思えない精度に磨き上げられているから。自分にとって信じるに足る答えを、ひとつひとつきちんと出し続けてきたんでしょう。

なのにそうした過去の指摘と類似して聞こえたはずのプロデューサーの言葉について、改めてじっくり考えてくれている。表立って反応するかどうかというのとは別に、内側でいろんなことにしっかり向き合う子なんだなと感じました。かわいくてかしこくて真面目とか何・・・?言いたいこと上手に伝えられないプロデューサーですまんかった・・・

ーーーーー

雛菜が捉えてきた「しあわせ」について。仮設的にだけど、「どんなときも自分らしくいること」とかなのかな。ここは随時アップデートをかけていきたい。

それに対して、プロデューサーが見てきた(シャニマスが描いてきた)アイドルの世界って、楽しみにしてた役がなくなっちゃったり、結果の決まってるレースに挑んだり、大好きな人と競い合ったりすることだってある場所なわけで。目の前にある壁に対して、「自分らしい乗り越え方ってなんだっけ?」って、その時点で答えのない状態に追い込まれることもある。
そんなときに雛菜が「今がしあわせじゃないから」という理由でアイドルを投げ出してしまわないか、その先にあるはずのより大きなしあわせを取りこぼしてしまうんじゃないか。このあたりがプロデューサーの危惧だったのでしょう(はじめからそこまで考えていたというよりは、シーズン2・3のやり取りから雛菜の人格を捉える解像度が上がるにつれて具体的になっていったんだと思いますが)。

実際のところ上記のような困難はW.I.N.G.編では訪れません。雛菜は決勝で勝っても負けても「楽しかった」という感想だし。いやかなり人間として強い・・・
だけど、プロデューサーが雛菜のしあわせを願って彼女に関わっていることは伝わったようです。W.I.N.G.優勝を経て、雛菜はしあわせを至上とする価値観はそのままに、プロデューサーの言うような一時的なしあわせじゃない状態を許容してでも、その先にあるより大きなしあわせに挑むと言ってくれました。かしこい子だからその辺の言語化もうまい。プロデュースさせてくれてありがとう・・・

ーーーーー

ひとりひとりの成長の形があって、成長後の姿が過去のその子を否定しないっていうシャニマスの良さがよく表れていたシナリオだったと思います。(感謝祭ラストの甜花ちゃんのコミュとかほんとすき。)

雛菜について言及したいところはまだたくさんあるんですけど(小糸との関係性とか、「雛菜は雛菜の気持ちしか知らないよ」とか、優勝コミュの破壊力とか)、想定字数を大幅に超えたのでここで筆を置きます。1000文字で書くつもりだったのに・・・

文章を洗練していきたい。いや、する!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?