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他人から言われた些細な言葉が・・・
他人からの自分への評価というものが一体どんなものなのかとか、相手はどういう気持ちで自分を見ているのかというものが気になる。
気になる割にどういう返答が来るかどうかはわからないから知るのが怖い。
都合のいい当たり障りのいい返答が欲しいわけでもないから、真剣に答えて欲しいとか思うけど、それでも本当に思っていることをストレートに言われたらと思うと、やはり怖い。
本当の意味で人と向き合うということをしてこなかったのか。
中学一年生の時に、自分が自分らしく楽しく生活していた時のこと。
周りの友達とバカみたいな話をしながら、いつも笑っていたような記憶。
ちなみに私は、アトピー性皮膚炎で、少し肌が弱い。
ひどい時はゾウの皮膚みたいにガサガサになって、ちょっと粉が吹いている時がある。そんな感じ。自分自身はそこまで気になっていなかったくらい。
話は戻って、楽しく学校生活をしていた頃、ある時にそのアトピーを他の人に触れられた時があった。
『え、なんかフケとかすごくない?ちゃんと風呂入ってるの?』
その人は単純に気になったという感じなんだろうか?
こういうのもあれだけど、一応毎日風呂には入っていた。
肌がカサつくし、痒みがあったりするからその皮膚のカスが制服についていたみたいだ。制服は黒いから尚更目立つ。
正直言ってその時にフケという言葉を初めて聞いたし、不潔の象徴みたいな感じでいきなり言われたのがびっくりしたのは印象的。
それからというものの、特に気にするようになってしまった。
他の人たちともなんとなく距離が生まれているような感じ。
あぁ、なんか変な感じだ。
疎外感というかなんというか。
たった一言、たった数粒の死んだ皮膚。
そんなものが自分自身の足枷になってしまったのか・・・
それからというものの、アトピーが悪化してしまって、頭皮もひどくかぶれていってしまっていった。
母が夜遅くまで仕事でいない時には、たまにじいちゃんばあちゃんの家に預けられていたのだが、皮膚科でもらってきた頭皮の炎症を抑える薬をつけてもらってよくなるようになんて気を遣ってもらっていた。
正直、もう嫌気がさしていた。
恥ずかしいし、やってもらうのもなんだか申し訳ない。
不潔の象徴みたいに言われたフケの原因の頭皮の炎症とやらを、触れさせてしまっているという恥ずかしさと惨めさ。
12歳の自分にはひどく辛い状況だった。
それからというものの、学校に行きたくもないし、もう人に見られるのも辛いという時期が長めに続いた。
ひどく閉塞的な人間になってしまった。
中学2年生の時のあだ名は『おじいちゃん』
皮膚がガサガサだし、静かで笑顔もない。若さみたいなものなんて感じられなかったんだろう。それは中学生時代の卒業アルバムを見たらわかる。
皮膚が垂れ下がって、表情も硬く、若々しさなんてものはない。
本当の自分というものを出そうもんなら、それをよしとしない何者かが全力で抑えにくる。
変な世の中だなと感じていた。
ただ、毎日楽しくて、笑っていただけなのに。
目立つといけないと思って、自分の気持ちを押し殺したり、静かに何者でもない感じで佇むのが一番いいと思っていた。
その感覚というものが今もトラウマ的にどこかに残っているのかもしれない。
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