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高齢者の就職活動は、何歳まで可能か?
80歳過ぎて就職できた実例
恥を忍んで、私の就活経験を、お話しします。
就職活動を全くすることなく、65歳で、定年退職し、
定年前から話が有った公益法人の事務局へ採用されて、
定年の翌日から、77歳まで勤めました。
当初、80歳まで勤務可能という約束でしたが、
団体内の諸般の事情で、3年早く勇退しました。
退職が早まる可能性が出てきた時点で、副業として、
ネットビジネスを手掛けましたが、
全く収益化は出ませんでした。
ネットビジネスの副業は、約2年ほど続けましたが、
何時、収益化できるか宛てにできないと感じて、
確実に収入が得られる勤め人継続を決意して、
退職予定の3か月前から、初めての就職活動を始めました。
当初、それまでの付き合いのコネを辿って、密かに就活をしましたが、
なかなか就職は実現しませんでした。
そこで、ハローワークの「生涯現役コース」に登録して、
様々なセミナーを受けたり、説明会に出席したり、
初めて本格的な就職活動をして、
70歳代後半の後期高齢者に与えられる就職の機会は、
極めて少ないことを実感しました。
紹介された職種は、大学の寮係、小中学校の用務員、高齢者施設の配膳要員、
幼稚園の掃除係兼送迎バスの運転手、木工所の荷造り要員、等でした。
それでも、面接にたどり着くには、年齢制限が厳しく、書類審査が通らず、
民間の紹介機関も含めて、100件を超える応募をしましたが、
面接に至らず、でした。
最終的に頼りになったのはハローワークで、
近所の植木屋さんが経理係を募集しているのを知って、
直ぐ、応募したところ、即、面接になって、即決で採用になりました。
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面接の際、外仕事も面白そうなので、志願したところ、
直ぐ翌日から、現場に出ることになりました。
ところが、植木屋さんの現場というのは、殆ど、土方仕事と同じで、
土や、砂利を運んだり、植木や様々な材料を運んだり、
トラックを運転したりの仕事です。
ケガも多く、一週間でネを上げてしまい、
当初の予定通り、内勤の事務員になりました。
内勤でも、植木屋さんですから、植木への水遣りや、
お掃除、営業などの業務も経験しました。
ここは、一年と少しで雇止めになり、退職しました。
その後しばらくは、ここの紹介で、大学のキャンパスの消毒(コロナ対策)を少しやって、
また本格的な就活をし、今度は、交通誘導警備員をやりました。
大手の警備会社による、空港警備や、大型店舗、大型設備やイベントの警備などは、
敷居が高いですが、地方都市などの小規模警備会社が募集する警備員は、
主に、上下水道や電気通信などのインフラ整備に付随する道路工事の交通誘導や、
歩行者保護がメインで、比較的、高齢者や、女性の採用機会は高めです。
一日当たりの報酬は、1万円くらいになるので悪くはないのですが、
土日が休みで、雨が降ると工事中止になったりするので、
月収にすると15万円くらいが限度です。
また、毎日行くところがマチマチで、前日の夕方遅くにならないと、
翌日の勤務先が分からないのはストレスになります。
また、夏の暑さ、冬の寒さは身に堪えます。
特に私は、寒さに弱いので、半年で降参しました。
エアコンの利いた屋内で、毎日同じ場所で働けることを念願しました。
そんな、こんなで、78歳、79歳の就活は困難を極めましたが、
80歳になると、何故か、いきなり、
スカウトが来たり、雰囲気が変わりました。
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そして、80歳になって直ぐ、たまたま、アマゾンの物流センターが近所に2つ出来て、そのうちの一つが、直雇いの募集をしているのを、ネットで見つけました。結局、Amazonとは、ネットで応募して、ネットで面接をして、ネットで内定を貰い、
奇しくも、念願通りの条件で働けることになりました。
外資系の会社は、年齢制限は年齢差別に当たるとして、制度的に、年齢制限をしていないので、
女性や、高齢者には、体力、気力が有れば、門戸が開かれています。
ただし、夜勤が主なので、18歳未満は採用されません。
Amazonでは、同僚の高齢のおばさん従業員達から、
80歳の私は、「私たちの希望の星」と好意的に接してもらえましたが、
相手が、コンベアーとIT機器なので、
コンピューターに使われているようで、
馴染めず、2か月で退散しました。
元々、私は「夜行性」だったので、
夜勤だと、昼間空いているから好都合だと思っていましたが、
夜勤のためには、昼間寝ておかないといけないので、とんだ勘違いでした。
Amazonは夜勤で、月あたりの勤務日数も多かったので、比較的高給でした。
その分、勤務は苛酷だったので、今度は少し楽をしようと、
都心のマンションのお掃除のパート勤務にしました。
お掃除と言っても、メインはゴミ出しです。
一般に、お掃除のパートは、始業時間が早く、朝6時~9時のケースが多いのです。
此れだと、現場の近くに住んでいないと時間的に無理ですので、
比較的遅い時間の求人を探しました。
そして、8時~11時の案件を見つけて応募しました。
面接では、始め、私の80歳という年齢と、経歴から、難色を示されましたが、
話し合って、納得してもらえて、採用になりました。
これは、昭和一桁世代に対する好評価によるもので、
同世代人のこれまでの努力に感謝した次第です。
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朝4時に起きて、6時に家を出て、
7時半に現場に着く日常になりました。
契約は随時更新され、すでに、1年を超えて継続勤務しています。
まもなく、82歳を迎えようとしている今、改めて、新しい勤務先を模索するのは、もはや、無理だと思えてきます。
体力に依存しないネットビジネスに、残りの気力を注入するのが現実的ですが、
これまでの就活を体験して、思うに、未成年者と高齢者が、
意欲的に生きられる環境づくりが、我が国が、福祉国家として、
最優先事項として、制度改革する最大限の努力が必要なのではないかと、
心から思う次第です。
![](https://assets.st-note.com/img/1688902061809-6TSZp7CWOI.jpg?width=1200)
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