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読み放題対象「安倍が終わらせた時代」


abstract


リベラルのみなさんが、「アベは何も反省していない!」「アベは、なんもかんも人のせいにしている!」「アベは嘘ばかり!」と盛り上がりはじめた……。


あいも変わらず、「死んでも許さぬアベシンゾー!俺たちの戦いはこれからだ!」という感じだが、例のあの「安倍晋三回顧録」の話である。

あのラノベのように面白い「安倍晋三回顧録」が、リベラルメガネを通してみると、たちまちにして、「アベの姑息ないいわけ回顧録」に変換されてしまう。
――「リベラルな人達」的には、安倍晋三とは、その回顧録でも、ひたすら自己嫌悪と懺悔で、「生まれて、すみません」とか「恥の多い人生でした」とか繰り返さないと絶対許されない(らしい)。

すでに国会の予算委員会でも立憲民主党の議員は、「安倍晋三回顧録」について、「これは本当なのか!?(本当ならゆゆしきことであるぞ!)」と、あちこち引用文をパネルに張り出して、政局の焦点にしようとしはじめた。
予算委員会でいかにも面白そうな部分をチラ見せしながら、全国にむけて安倍晋三回顧録を、頼まれてもいないのに、熱心に販売促進の宣伝をしてしまう。――なんという親切な人たちでしょう!――あまりに「無能な味方」すぎてホッコリしてしまったニワカである。

だが、読んでわかっちゃった。この回顧録が、「安倍は反省していない!」などと、リベラルにとって非常に腹立たしい本当の理由だ。

この『安倍晋三回顧録』は一つの時代を終わらせてしまったからである。


回顧録で書かれた内容自体には、直接的にリベラルの批判などない。むしろ、ほとんど野党の話すらでてこないのだった。
そもそも、この回顧録は「何が正しい」とか「何が正しくない」とは、全く別のプロトコルで書かれている。なぜそれに気づかないの?
――これ、リベラルには永久にわからないことかもしれない。

しかし、それだけに、いままで書かれたどんな批判よりも、この回顧録こそが、「もっとも辛辣かつ、実証的なリベラル批判本」となりえてしまっているのだ。いやちゃんと書いておくが、「安倍晋三とは相当に性格が悪い人」である。
リベラルは今すぐ謹んで読むべきではなかろうか?

なぜって?

もちろん、そのまま素直に読んではだめなので、ちょっと解説してみる。

結局、この安倍晋三回顧録の凄さ(面白さ)とは、多くの人が枝葉末節を論じているが、一言でいえば、

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