蕩尽、ヨシ!

蕩尽???

読み方も分からないこの単語を前にして、目につくのは「蕩」の文字。たしかパチスロ化物語で初めて見たやつだ。「萌え」の一段階上の言葉らしい。

もうちょいググると「蕩ける」と書いて「とろける」と読むらしいし、そういえば「放蕩息子」という言葉もあった。ワイやないかい!パチスロで初めて見たとか言うな!

つまり蕩尽とは萌え尽くすこと?
萌え萌え尽くし、萌えざんまい??

蕩尽(とうじん)って何?

蕩尽とは、某読書サークルで課題図書に挙げられたバタイユさんの本に出てくる言葉。

Google先生によれば「財産を湯水のように使い果たすこと」で、バタイユさん曰く生産・蓄積よりも消費・蕩尽にこそ人間の喜びがあるとか?読んでないから知らんけど。


そういやアカギさんも言ってた。

天-天和通りの快男児 18
天-天和通りの快男児 18


フロー者も言った。

某読書サークルのフロー者はバタイユさんを読んで「消費の生産化」について学んだらしい。無料部分だけでもそのヒントが詰まっているので気になる人は読んでみてね。



お前は何に蕩尽するのか?

という問いが、上記を読むと(課題図書は読んだ気になっただけだが)問われているのだろうと感じる。

この写真を観て何を思うか?

下記より

高度経済成長時代の画像らしい。社畜と笑うだろうか?ウンザリもするだろうか?
フロー者はこれも蕩尽だと、カッコいいと言った。そう言われるとそうも見えてくる。

これより前の時代には戦争があった。バタイユさんは戦争も「富の蕩尽」だという。

そんな先輩達を老害と見る向きもあるが、彼らのお陰で平和と富に恵まれて生きる私達は蕩尽先を見失ってないか?という問い。

お前は何に蕩尽するのか!?


呪われたかのように膨大な量の本を読む人もいる。それも蕩尽だろうし、それと引き換えに教養や知性を獲ている。

あるいは毎晩トー横にたむろす若者も蕩尽だろうし、それによって孤独や仲間を獲ているのかも知れない。

ヲタク文化は今と昔では違うようで最近ではヲタ活などと言って、とにかく推しに消費することでアイデンティティを獲得しているらしい、それも蕩尽だろう。

就活も蕩尽。婚活という言葉が出来た時は鼻で笑ってしまったがそれも蕩尽。パパ活やら終活やらもう何がなにやら蕩尽なのだろう。

みんな、寂しいのじゃないだろうか?もしかしたらプーチンも。
そんなことがフッと脳裏によぎってコンビニの喫煙所の空に消えていく。

お前は何に蕩尽するのか!!!?



そんなつもりはなかった。


昨年の10月に某読書サークルにフラっと入っただけだった。

サークル用語集に「真善美」というのがあった。ググるとカント哲学が出てくるのだが、サークルでは独自の解釈をして

真・・・してしまうこと
善・・・するべきこと
美・・・したいこと

と位置づけ、真善美にズレがある状態を「呪われている」とするこの言葉に惹きつけられた。

仕事を辞め無職になって間もない頃。
私は何が「したい」のか分からなかった。

真善美のズレとどう向き合い、一致させるのか?サークル民に質問すると親切に教えて頂けた。そのやり方にはこの記事が詳しい。

こちらを参考に私はセルフプロファイリングを始めた。

10月から半年間で、今までの人生の反芻を2周して3周目の大学に入学したところだ。3周終わってから総括して労働に向かいたかったのだが、そろそろ金が尽きそうである。

3周もしていると物凄く沢山のことが分かった。いや、分かることなどあるのだろうか?分からないまま死んでいくのかも知れないが、兎に角「わかったこと」を私は箇条書きにしている。その数、真善美それぞれについて300項目以上。合わせて1000項目以上の「ネタ帳」を創っている気持ちになっている。

そのうちの美(やりたいこと)の一部を公開。

そう、真善美しか勝たんのである。やっているうちに真善美が一致していくのを感じている。一致することで人生が加速していく手応えがある。いや、ゆっくりでいい。歩いていける感覚がある。呪われている者よプロファイリングしてみろ!真善美を一致させろ!

これが某読書サークルでの発見。

そんなつもりはなかった。



これこそが今の私の蕩尽。

無職でサークルに入って半年、金が尽きてきた。そしてこの金は親父の遺産である。つまり親父の命を蕩尽している。

賭博黙示録カイジ

セルフプロファイリングをしていて分かったのは、親は私に蕩尽していたし放蕩息子の私は時間を蕩尽していたように思う。
特に東京に出てきてからの18年間は。

10月にサークルに入って加速を始めた頃、親父の3回忌のために帰った実家の仏間でみた夢の中で「久しぶりだな」と言った人がいた、あれは18年前の私だったのだと思う。

その話や1000のネタ帳の話を、働きながら少しずつやっていけたらなと思っている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?