庭ぐらしダイアリー 香りのある生活#3

少し前に、OKOLIFEから香りが届いていた。
バタバタしていたので、ゆっくり味わう時間が取れなかった。

最近恒例になったのだが、お香が配達されると、すぐに母と共に一本火を付ける。
今回は「菊枕」。
沈香の香りが部屋に充満する。
「おばあちゃんちの香りやね」と母。

おばあちゃんの家は、とても大きな仏壇があって、おばあちゃんが毎日のようにお線香をあげていた。沈香のお線香、かどうかはわからないのだけれど、この重厚なむんとくる香りがわたしの中ではイコール「おばあちゃんの家」なのだ。

だからだろうか、今でも線香の香りは馴染み深い。
アジアに行った時も似たような香りを嗅ぐと、親近感が増した。

香りは記憶を呼び覚ます。
ふっと漂ってくる香りはタイムスリップする装置みたいだ。
数字で表す時間を飛び越えて、違う次元に連れてゆく。

涼しい秋の夜長に、ホットティーを飲みながら香りを漂わせてみよう。
そんな風に思う今日この頃である。

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