私と赤い魔本~雷句誠原画展~
某日。
朝、秋の穏やかな空気を感じながら外に出た。
有給をとり、ずっと楽しみにしていた原画展へ赴いた。
「金色のガッシュ!!と雷句誠原画展」
心躍らせながら、当日券購入列に並んだ。
前売り券を買うことが出来ず、当日のチケットを買うことが出来るのかと不安になっていた。
私が到着したときは、販売開始の1時間半前。平日にも関わらず20人ほどの列が出来ていた。私と同じような思いを持っているのかと想像すると、ここにいる人全員が同士のように思えてくる。
無事にチケットを買うことが出来、安堵。
そして、展示を見るために会場へ向かう。
既にチケットを持っている人が50人ほど並んでいた。
今か今かと待っていると、ガッシュベルとウマゴンが私を迎えてくれた。
はじまった
と、同時に青春が戻ってきたような気がした。
諸注意を聴き、入場者特典を受け取り、いざ。
そうそうたるメンツが私の前に現れ、この時点で来てよかったと思った。
この、魔物とパートナーの構成は得も言われぬ高揚感を覚える。
その後ろで、キャンチョメがお道化て立っている。
あぁ、靴下もキャンチョメじゃないか。飴をこちらに向け、「ほしいかい?」と訊いてきそうな雰囲気なのか。嬉しくなってしまった。
その隣には、雷句先生からのメッセージ。嬉しい。
私の知っている清麿とガッシュだ。
後ろ髪ひかれながら、音楽が流れる部屋へ。
「カサブタ」と最高の絵と原画のムービーを見ることが出来た。
この時点で感動が押し寄せて来ていて、来てよかったと心の底から思った。
まだ始まったばかりの展示だが、浸っていた。
そして目の前に、今回の原画展のビジュアル画になっているガッシュベルの絵の制作工程が動画で見ることが出来た。
これは雷句先生のプロとしての細やかな仕事を垣間見ることが出来て、手を合わせたくなるレベルだった。
と、この時点で大ボリュームなのだが、まだプロローグあたり。
ここから先には白黒・カラー原画が展示されている。
白黒原画のみ写真を撮ることが出来るという、大盤振る舞い仕様だったため、撮影できるものは全ておさめてきました。
私の好きな絵を幾つかピックアップしてお届けします。
原画が素晴らしいのはもちろんなのだけれども、展示のレイアウトや付随する背景・照明・展示構成など細部にまで拘っているように感じ、全てが合わさって完成なのだと身をもって知った。
そしてこの漫画において必ず訪れることが、魔物とパートナーとの別れ。
そのシーンを展示している場所では思わず目頭が熱くなった。
漫画で見るよりも遥かに感情が高ぶり、より鮮明にキャラクター達の性格・関係性を思い出すことが出来て、素敵な時間だった。
私のお気に入りを一つ選ぶとなると悩ましいのだけれど……バリーとグスタフかなぁ……。こちらは是非、漫画を読んで確かめてほしい。
そして、展示の名前は忘れるべからず「雷句誠原画展」。
ということで、展示されている原画はガッシュだけではない。
「どうぶつの国」や「VECTOR BALL」もあり、雷句先生のファンである私は、メロンを食べるビクトリームのように嬉しくなってしまった。
お土産コーナーでもしっかり購入。
特に、オフィシャルビジュアルブックに関しては、保存用と布教用を買っていても良かったのではないかと後悔するくらい素晴らしい一冊だった。定期的に眺めてニヤニヤしてしまうだろう。
美術展にはたまに行ったりするのだが、こういった展示は初めての参加だった。そして、初めての参加が「雷句誠原画展」でよかった。最高の時間だった。
会場に入ったのが10:00過ぎ。そして出たのが13:00前後だったため、約3時間も楽しむことが出来た。それほど濃厚な展示だったように思う。もう一度参加したいのだが、仕事の都合がつかず、行けないのが悔やまれる。
迷わず足を運んでよかった。
展示で改めて作品を見て……
数年前に見たあの赤い魔本は、今も変わらず私の中で金色に光り続けているような気がした。いや、あの頃よりも一層に、強く光を放っている気さえしている。
リアルタイムで楽しんでいた私の高揚感を、当時の感情を、すぐに引き出してくれる作品と出会えて私は幸せ者だなぁ。
そして、こんな素晴らしい展示会も明日で終わり。催してくださった全ての方に感謝。
雷句先生には、これからもファンで応援し続けることで恩返しをしようと思う。これからも楽しみにしています。末永くよろしくお願いします。
それでは、また。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?