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ペイル・ブルー・ドット

それについてどこか劣等感のように感じていたが、そうではなかった。それは変化にもっとも敏感に対応出来る形であった。つまりは、シンプルであること。文字だけで構成されるということ。そして短く、形を持たず、制約を持たない。音楽のように曲がなく、音がなく、絵画のように姿がなく、色がない。声もなく、影もなく、ただドットの塊である文字の列であるもの。詩という、文字だけで構成される最もシンプルな言葉の列。この中に我らの全てがあるのだ。これは遠望した全てを含む青い点である。遠ざかるものたちが見つめている。燃え盛る命の炎の熱風に、我らの磁界が揺らぐとき、生まれる言葉。まるで跪き一心に祈る者のように、眺められることを知らず青く輝くもの。消えてしまいそうな小さな、それでも確かにそこで生きているという証。青い生命の水の色が、虚空の輝点として消えない傷のように輝いている。