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芋にも負けず

 こんな夜中にフライドポテトを食べたくなってしまい、スーパーまで足を延ばし、冷凍食品売り場に袋売りされているやつを持ってレジに向かった。明日から生まれ変わる、そう誓っては毎日自分を裏切ってばかりだ。

 私は数年前まで身長152㎝、体重100キロの巨漢だった。見た目の感じは諸説あるが、大学時代にどデカいサングラスですっぴんを隠しスクラムを組んで歩いているギャル集団から言われた「一番痩せてる豚」がかなり有力であろう。

 それがまぁいろいろあって50キロほどのダイエットに成功し、現在は一般社会に紛れ込んで生活できるレベルの人間にまで脱皮した。しかし、胃袋のサイズはなかなか変わらないようで、ときたま普段なら絶対に食べたくならないファストフードやお菓子類を欲してしまうことがある。昼間ちゃんとタンパク質を取っていなかったり、今日みたいに昼から酒を煽ってしまうことで食欲のリミッターが壊れ、100キロ時代の私を召喚してしまうらしい。100キロ時代の私がnoteを始めたら、名前は二五恵ではなく、百足恵にでもしていたのではないだろうか。足めっちゃ太いし。

 本来であれば、このクソ寒い日にいったん外へ出てしまうと、この労力を無駄にしたくない!という強い気持ちから、確実に大量の食べ物を買い漁ってしまう。だからこそ、今日はポテト一袋だけで済んだわけだし、普段の亮の半分以下ならいいか。そうやって自分を許しているのか、甘やかしているのかの判断すらままならない状態でレジの列に続く。

 こんな時間に何やってんだろう…落ち込みながらスマホの待ち受け画面に目を向けると、推しの写真(最近発掘したなかでかなりイケてる)が目に飛び込んできた。そういえば、推しは太ってる人は苦手なんだよな。そういえば、先日のイベントで推しと思いっきり目が合った気がしたんだけど本当に良い目をしてるよなぁ、おばちゃん卒倒しかけたわよ。そういえば、先日推しの動画を見ていたらめっちゃいいこと言ってたなぁ。推しもいろいろ大変だろうにファンのこと大切にしてて優しいなぁ。

 私の脳内というのは、透明な水に絵の具を一滴垂らしたときの状態に似ていて、一度妄想が始まると延々と広がり続けていく。今日はそれがうまいこと作用したようで、徐々に心が浄化されて食欲は減退、気づけば私はポテトを冷凍食品売り場に戻していたのだ。私は結局何も買うことなく、手ぶらで帰宅出来ました。推しは偉大です。

 推し以外に書くことないのかって感じですが、私にとって食に関する悩みはたぶん8歳くらいからおっぱじまり、幾度にもわたる世界大戦、テロ、クーデター、当て逃げ、窃盗、詐欺などを繰り広げてまいりました。そして今、停戦協定打てそう!くらいまで持って来れました。それはいろんな変化が自分のなかであったんですけど、推しの存在も、ものすごく大きな力になってくれてるので、感謝しかないですね。って友永構文みたいな〆は嫌なのですが眠いので寝る!おやすみなさい!!




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