「学業とラグビー」両立のTips vol.2
第2回は荒木雄大(水産学部3年)が担当します。ラグビーと勉強に共通して大切な点をこれまで二兎Beプロジェクトは多く取り上げて来ましたが、一方でそれぞれの特性上、同じやり方、マインドで通用しない部分もあります。今回はそれらの点に着目し、「勉強」と「ラグビー」の両立について深堀していきたいと思います。
「勉強とラグビーの両立において大事なこと」、それは「どちらも同じやり方で挑まないこと」だと思います。さらに言えば、「それを常に意識し続けること」です。
今回における勉強は「受験勉強」とすることにします。
「受験は『団体戦』だ」なんてよく聞きます。確かに「勉強」の中には多角的な物の見方が必要など、団体戦の方が有効な場合もありますが、こと受験勉強に関しては完全に「個人戦」であると思います。なぜなら、受験勉強は人によって目指すべきものが違うからです。
それに対して、ラグビーは部員皆が同じ目標を持ち、同じ方向を見て、共にその目標に向かって進んでいく「団体戦」です。
どちらも大事です。しかし、履き違えては行けません。あり得る失敗パターンとして、先ほどにも述べたように「受験勉強も団体戦と捉えてしまうパターン」があります。何を隠そう私は、このパターンで失敗して1浪する羽目になった張本人なのです(笑)。
ラグビーは一人ではできないので、半強制的に「団体戦」になるので、「個人戦」と履き違えるパターンはないと思います。もちろん、自己中心的すぎるプレーは時にチームとってマイナスにもなりますが、それを修正していくのもチームです。つまりは、「団体戦」。
ですが、受験勉強はどうでしょうか。私は極めて「団体戦」であると誤解しやすい「個人戦」だと思います。皆が同じようなタイミングで、似たような問題集を解いていくわけですから、あたかも同じ目標に向かって進んでいるような気がしてしまいます。ですが、その蓋を開けてみれば、目指している所もその熱量もバラバラです。おそらく読者の皆さんの周りには熱量が大きい人もいれば、あまり熱量のない人間もいると思います。当時、受験勉強を「団体戦」と履き違えていた私は、その「団体」の中にいる人達の熱量の差異に気づけませんでした。さらに、弱い人間だった私はその「団体」の中で熱量の低い人達を見て「俺もまだ大丈夫だ」と甘えてしまっていたのです。結局、彼らは推薦入試等を受験し、私とは目指しているところが異なる人達だったのです。目指しているところが違う私たちは同じ「団体」ではなかった。つまりは「団体戦」ではなく、「個人戦」だったというわけです。
ですから、ラグビーは共有すべきことは共有し仲間と信頼し合う「団体戦」で、受験勉強は自分だけにベクトルを向けて他人と比べない「個人戦」であると意識することが大事なのです。
例えば、「受験勉強をいつ始めるか」については、いろんな人たちがいます。高1の夏から始めるものもいれば、センター試験ギリギリまで遊んでいる人もいます。だから、周りを見て決めるのではなく、逆算して決めてみる。分からなければ、先生に相談してみる。始めるのを遅い人を見て、安心してしまったり、逆に、極端に早い人を見て、無駄に焦ってしまったり。そんな事態になるよりも、「自分」を持って「受験は『個人戦』である」と割り切って、自分の計画通り進めていくことが大事だと思います。
友人からの「俺はこんなに問題集進んでいる」とか「息抜きにファミレスで勉強しよ」とか、あんなのに気持ちを左右されるのは自分の破滅を招きます。誰にも左右されない「個人の戦い」であると思い、自分にベクトルを向け続ける。「団体戦」であると誤解しない。
「団体戦」「個人戦」をしっかりとわきまえる。これが両立の鍵であると思います・
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