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「財布を拾って届けたら、お礼はもらえるの?」の話
今、この記事を読んでいる方の中で財布を拾ったことがある人はいるだろうか。
あったとしても、1度あるかないかの経験だと思う。
だって財布を拾いたいと思っていても落ちてるもんじゃないからね。
今回のnoteではタイトルにある通り、「財布を届けたら、どんなお礼がもらえるの?もらえないの?」という疑問を実体験に基づく話で解消します。
1.僕と財布の出会い
高校生2年の時、体育祭の打ち上げに参加するために同級生3人と自転車であるレストランに向かっていた。
もうそろそろ着くな~
ちょっと早すぎたかな
なんてことを思いつつ、自転車を止めてレストランまで歩いていると、近くのコンビニの入り口の前に何か黒い物体が落ちているのを見つけた。
僕は何気なくその物体に近づき、よ~く見るとそれはお気づきの通り財布だった。
少し後ろめたさはあったが、財布の中を確認すると…
・免許証
・クレジットカード
・保険証
・病院の診察券
・ポイントカード
などなどまぁ色々な大事なものが入っていた。
そして、もちろん現金も入っていた。
お札を数えると…
1万円札が1枚、2枚、3枚、4枚、5枚…
え?え?まだある。
脈が速くなった。
6枚、7枚。
合計7万円。
それと千円札が8枚で、トータル7万8千円。
約8万円も入っていた。
大金じゃねぇか!
「これは早く交番に届けなくては!」と思って、
打ち上げはそっちのけで一人で交番に向かった。
2.お巡りさんの誘惑
「すみませ~ん」
いいことをしようとしているので、能天気にラーメン屋に入るくらいのテンションで交番に入っていった。
ことの経緯を伝えると、若くて体格のいいお巡りさんは僕に関する情報も聞きながら、何やら紙に情報を書き込んでいく。
中に入っていた免許証からも分かったが、どうやらこの財布の落とし主はおじいさんらしい。
これだけ持ち主を特定できるものが入っているので、恐らく持ち主は見つかるであろうとのことであった。
よかった。よかった。
そして、ここでお巡りさんからある質問をされた。
持ち主にお礼を依頼することができるんだけど、どうする?
え?そうなの!?
詳しく話を聞くと、どうやら拾った側の権利として落とした財布に入っていた5%~20%相当の報労金と呼ばれるお金を受け取ることができるらしい。
単純計算で¥78,000×20%=¥15,600
最大で1万5千円ももらえるということだ。デカい額だ。
お巡りさんいわく「お菓子とかの場合もあるけど、これだけ現金が入ってたらお金でもらえそうだね」とのことだった。
う~ん。。。。
結構迷った。
お金はもちろん欲しいけど、申し訳ない気もする。
でも額がまぁまぁもらえるなぁ。。。。
ようやく出した結論は、「貰わない」
別にお礼が欲しくて拾った訳じゃないし、おじいさんに請求するのもなんか申し訳なく感じて、貰いませんと伝えた。
するとお巡りさんから意外な答えが返ってきた。
「あ、ほんと?せっかくだから貰っといてもいいと思うよ?」
いや、何そのファイナルアンサー的なやつ!
せっかく貰わないということで決めたのに、揺らいじゃうじゃん!
もう一回迷って、あっさり貰うことに変更した。
結局お金の魅力に負けてしまった。
まぁ、いいことしたから貰ってもいいよね!
そして、お礼を貰うために財布の持ち主に僕の情報を伝えてもらうことになった。
3.お礼に来たおば様
数日後、家に電話があった。
声の主は財布の持ち主の奥様。
お礼をしたいので、いついつに家まで来てくれるという。
当日、時間になると高級外車が駐車場に来た。
降りてきたのは上品なおば様。
これはお礼が期待できそうだ。
おじいさんが近所のコンビニに買い物に行って、財布を落としてしまったらしい。
とても感謝されて、お礼の品を渡された。
家の中に戻ってから大き目の紙袋を確認する。
いくら入っているかな。。?
ワクワクしながら開けると!!!!!
そこには大量の菓子折りが入っていた。
いくらかわからないけど、5千円以上の量はありそうだ。
まぁまぁわかった。
現金がお菓子に代わってショックだけど、現金も入ってるでしょ。
紙袋をひっくり返して探してみると、
そこには何もなかった。
菓子折りだけだった。
当時はがっくりした。
今思えば気持ちだけでもありがたいんだけどね。
と、いうことで「財布を拾って届けると、お礼は貰えるけど、何がもらえるかはわからない」でした。
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