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確かに若年層への

確かに若年層へのコロナウイルス感染では致死率もほぼゼロだし、無症状の不顕性感染も多いと思われる。そこだけを見て、子供たちにはコロナウイルス対策は不要であるという考えは危険である。

学校でコロナウイルスが流行した場合、不顕性感染であれば、(何の自覚症状もないわけであるから)何の感染防御も行わないであろう。そうなれば、子供から家族に感染拡大が起こる危険が高くなる。家族に高齢者がいると、感染が高齢者層に拡大するきっかけになりかねない。

インフルエンザも学童生徒が感染しても死亡することはほとんどないが、子供たちが学校で感染を広げることで、高齢者に感染が広がり、高齢者の肺炎死亡を増加させたという報告がある。このため、高齢者へのインフルエンザ予防注射は一部公費負担のある定期接種に指定されている。

今回のコロナウイルス感染についても予防接種の実用化によりハイリスク者への接種が一般化するまでは、子供達や若年層に対しても最大限の警戒と予防行動の徹底を持続すべきである。恐らく第一波の感染拡大が抑制されたのは全国一斉休校の効果があったのではないかと思う。もちろん、これは事態が収束した後、レトロスペクティブな検討を行うことによって確認されると思う。

春夏の高校野球の中止やその他の運動大会の中止は賛否両論あってもいいと思うけれど、緊急事態宣言終了後の旅行再開によって患者が瞬く間に日本各地に広がったことを考えると、全国大会を契機に各地の学校に感染が広がった可能性がある。そうではなくても、感染者を出した学校に非難や中傷が集まったということもある。

現在、第二波のコロナウイルス感染も鎮静化に向かっているようである。いきなり全国で休校だ!と叫ぶフェイズでもないし、運動クラブの活動も徐々に復活させて良い時期だと思うが、それでも細心の注意を払いながら、自粛警察達が叫び出さないように気をつけて、正常化に向かうべきだろうと思う。

※日本ではあまり知られていないかもしれないが、英国、米国で見られているCOVID-19の合併症も知られている。

この多系統炎症症候群、日本で言う川崎病の症状によく似ているらしい。

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