中華と韓国では日本を「包囲」することなどできないのである

中韓の処理水に対する対応はわかるが、それで共同通信は原発事故後の処理水を永久に溜め続けろとでも言いたいのだろうか。トリチウムの入った処理水は韓国でも中華人民共和国でも他の国の原発でも普通に海洋投棄しているものである。それを日本のものだけは捨てるのに反対というのは理不尽極まりないわけである。

さすがの左派もさすがにトリチウムだけでは論拠が弱いと見て「汚染水にはほかの核種も入っている!」と論調を転換させている。朝日新聞の過去の報道に、保管しているタンクの水を調べると検出限界以上の他の各種が見つかり、中には最大2万倍のものがあったというものがあるので、それを論拠に反対している人を見かける。

東電のデータでも検出された他の核種は確かに存在するようだが、概ねゼロに近い。もちろん、中には高濃度のものがあるかもしれないが、それは汚染処理をして、安全な処理水にしてさらに希釈することで安全な濃度にしてから海洋投棄すればよいわけである。そこに東電が不正を行う余地がないようにIAEAが査察を入れる。IAEAは国際機関なので、その査察団の中に韓国人や中共の科学者がいてもかまわない。公正に適切な海洋投棄が行われればよいわけである。

むしろ、中華の広報官が騒ぐように「麻生氏が処理水が飲めるといったのだから日本人が飲め」というヒステリックな対応がよくないわけである。飲む飲まないのはなしであれば、すでにもう10年前に民主党政権時代の政務官が処理水を飲んでいる。

仮に日本の上水道に混ぜて日本人に飲ませろ、ということをやったとしても、その水は尿などになって体から排泄されるだけで、そのまま下水から川や海に流れ込むだけである。つまり、直接海洋投棄することと意味としては何の違いもない。中華の報道官の叫びは非科学的であり、情緒的なものに過ぎない。

科学的な結果を認めずに情緒的に対応すると、不安を解消できずにむしろ増大することになる。これが風評被害につながるわけである。この中華の報道官の叫びを見た人が、「科学的な結果はよくわからないが、なんとなく不安だなあ」と思う気持ちが風評被害を育んでゆくことになる。

何しろ韓国は海なし県である栃木や群馬の水産物まで輸入禁止にしている。

もうどうしようもない風評である。けれども、きっと、彼らはいくらデータを出したところで信用しようとはしないだろうと思う。科学では安心は買えないのである。

日本人はそれでも科学的に適切な排水を行い、安全に食べられる福島の海産物を消費してゆく他はない。排水する方がずるをして本当に福島の魚が食べられなくなったら困るのである。そのための監視は怠らずに続ける必要がある。

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