忠誠葛藤

たぶん、この一番目が最も問題なんだろうと思う。つまり、女性側が男を気に入らなくなって「家族」からキックアウトすると子供はもうその別居親とは会えなくなってさようならバイバイよということにしようというのが今の離婚制度である。

そりゃそれは元妻にとっては目障りな元夫をこの世から消してしまうことになるので生成した。もう2度とあんな男とは関わらない、ということでハッピーな話になるのだが、子供にとっては二人いる親のうち一人と死に別れたわけでもないのにあえないということになるのは不幸であるわけである。

もちろん、そういう子供が「父ちゃんに会いたい」などというものならそれは元妻ー母親のご機嫌を損ねることになるので言うことはできない。「そんなら父ちゃんを探してどこへなりともお行き。そんなことを言うのはうちの子でない。」と言われて母親から捨てられる危険がある。なので子供は全力で母親に迎合することであろう。こういうのを忠誠葛藤という。

忠誠葛藤を受けると表面的には母親はお山の大将になれる。全てが思いのままということになる。そういう女性をサポートする弁護士さんにしてみればそれで良かったというだろう。けれどもそれは本当に幸せかどうか。周囲の人間を不幸に突き落としてただ女性一人が笑う社会になると明らかにバランスが崩れるのはやむを得ない。

そういう社会では男の方は結婚しない方が幸せかもしれない。

結婚しなければ離婚はない。

まあ、このように書くと、「戦前の父親単独親権に戻そうとするのかあ!」という叫びを発する人が出てくるが、だからこその共同親権である。どちらかの単独親権にして支配ー被支配の関係を作ることが正しくないのである。

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