育休男

男たちはもはやイクメンでは足りない訳である。疲れたとしても「イエッサー、全てをやります。命令など必要ありません。」と疲れる素振りも見せずに子守に炊事洗濯掃除と駆け回る必要がある。昼寝は女性の特権である。男なら睡眠や休息は必要なし。24時間365日働き続けることが重要である。

子供が夜泣きしても眠らなければ妻を起こすことなくダッシュで屋外に出て子供をあやし続けられる。そしてそのまま早朝に炊事を行い、夜が明けたら洗濯と掃除をやる。ゴミ出しも忘れてはいけない。昼前には昼食の準備である。子供が目覚めたら授乳をする。妻に食事を給仕するとすぐに夕食のための買い物である。もちろん、買うものは妻にお伺いを立て、一番安い店をネットで検索する必要がある。そしてダッシュで買い物である。帰宅すると夕食の準備をする。妻に夕食を給仕したあとはお風呂である。当然、お風呂は疲れている妻が優先である。その後、ベビー用の浴槽にお湯を張って子供の沐浴である。自分の下着はそこで洗って、残り湯を洗濯用に移し、浴槽の掃除をする。もちろん、授乳はベビーが不満を漏らさないように適切な回数を行う必要がある。

風呂から出ると授乳に用いた哺乳瓶を皿洗いと共に洗わなければならない。

ひと段落ついたら育児日記を書こう。そして翌日の授乳のための粉ミルクやお湯の準備をして、次の日に出すゴミをまとめているうちに妻は眠るだろう。そして子供が夜泣きをすると子供を連れて屋外に出るというプロセスをこなすのが育休中の男としては最低限の仕事といえるのではないか。

もちろん育休終了前に過労死しても当局は一切関知しない訳である。

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