愛国者を排除すると国が潰れると思うのだが

これ、まあ、左派は愛国者を毛嫌いしていることはわかるけれど、今のツイッターはどうか知らないけれど、2ちゃんや昔のツイッターって右派が結構左派や在日コリアンとの会話を大切にしていたと思うのである。自分は正義と叫んで右派を殴りつける左派や在日コリアンとは会話は不可能であったのだけれど。

21世紀に入ったばかりの時に韓日サッカーワールドカップの問題や、北朝鮮の拉致被害者問題が話題の頃に、草莽崛起という連中がいて、多分、その人たちが「愛国心」を言ったのではないか。それまでは愛国心は軍国主義日本の忘れ物であり、街宣右翼の持ち物、反日こそ正義という考え方が一般的であったと思う。だからこそ自分を日本人といわず、世界人といったり、宇宙船地球号と言ったりして日本を消すことが一般的であった。それを、日本人に「愛国心」があってもいいじゃないか。そういう日本人も「普通の日本人」であるという主張をしていたと思う。

というのは私はそういう人とはあまり縁がなかったので実際にはどういう活動をしていたのかは知らなかったわけである。ただ見たのは「私は普通の日本人だ」と主張している人に襲いかかった左翼たちが「愛国心のある普通の日本人だと?そんなのはただの右翼で、普通の日本人であるわけないだろう。」とか「ふーん『普通の日本人』ね。www」という反応で、まあ、普通の日本人と言っていいのは左翼だけだ!という選民意識丸出しの対応だった訳である。論座を見るとあの時の左翼の面影が見えて懐かしいことが多いのである。

そのように左翼が彼らを人間扱いしない対応が強かったのも私が草莽崛起の集団に近づきたくなかった一つの要因である。まあ、草莽崛起の人も「朝鮮人め」とかいっていたので彼ら同士はそれなりに選民意識を持って戦い合っていたのかもしれない。

ネトウヨというのも左派から人間扱いされないメルクマールではあった。まあ、愛国心を持って、日本の自主独立を唱える人は左翼にとって右翼であり、ネットでだけそういう主張をする連中をネトウヨといったわけである。そのときには行動する右翼としては街宣右翼があり、その後に在特会が出てきた。

多分、最初にネトウヨと命名した人たちはそれほど蔑視の感情を持っていなかったかもしれないが、それを使用する左翼たちはどんどんネトウヨを蔑視し始めた訳である。左派にしてみれば「日本は戦争犯罪国、敗戦国であり、世界から嫌われた悪い国、テンノーセー反対、日の丸君が代反対」がデフォルトであり、それに従わないものはアリ以下の存在であった。

昭和の時代ってまだ学生運動の空気が残り、反戦ソングがフォークソングとして生きていたのである。学校の入学式卒業式でも日の丸も君が代もないのが当然であった。私もネトウヨを自認しているが、子供の入学式で日の丸が掲げられ、君が代が斉唱された時には違和感バリバリだった訳である。何しろ、私が君が代が国歌であると知ったのは多分中学か高校生の時である。日の丸は文部省唱歌で知っていたけれども。多くの人はJリーグで国歌を知ったかもしれない。

そういう人たちがにわかネトウヨになったのが2000年代であろう。たぶん、多くの若者はノストラダムスの大予言に代表されるような世紀末の不安感や、予言が外れた空虚を持っていて、その空虚を埋めるためにあるいはネトウヨになり、あるいはオウム真理教などの新興宗教に入信したのではないか。

嫌韓というのも面白い言葉であって、にわかに愛国心を持ったネトウヨたちの直接のトリガーは村山首相の韓国人慰安婦補償問題であろう。あの時、多くの日本人はむしろ韓国人の不幸な境遇には同情的であったと思う。インターネットが一般公開されるかどうかというときであったので、ネットの反応はあまりしらない。多分、反感が出てきたのは韓国人団体が「日本は戦争犯罪に国家賠償しろ」と叫んだときであろう。かわいそうに村山首相がお詫び声明を半泣きになりながらしゃべっているのに韓国の団体は慰安婦たちに補償金を貰うなと言った訳である。当然、そのときの河野談話は補償金を支払うための方便だよなとみんな思っていたのではないか。それが思いもよらぬ韓国の要求で多くの日本人が「そんなら補償金などやめてしまえばよい。河野は何という談話を発表したのだ、慰安婦の証言なんて二転三転しているだろう」と批判が集まったことや、当時、韓国の人たちが民間外交団体を作って「日本海という名前を東海にせよ」という運動を始めたことも日本人の憤激を買った。それまで、左翼は日本は敗戦国、戦争犯罪を謝罪せよ、韓国には謝罪と賠償せよといっていたし、ちょうど、軍事政権であった韓国に金大中氏が革新の大統領として当選したということで民主化運動を強める韓国に対する親和性を深めていったという時期がある。実は右翼も韓国の軍事政権や統一協会とは仲がよかったわけで、嫌韓という存在は日本には存在していなかった。強いてあげるならば、立て膝ついてご飯を食べたならば「それは朝鮮人みたいだからやめなさい」と叱ったばあさんのような草の根だったかもしれない。右翼でも左翼でもない、草の根の一般人が嫌韓の気分をネットで表明したというのが嫌韓の真実であったかもしれない。

当時のネットでは左翼は「嫌韓はけしからん、どうせ統一協会に尻尾を振る右翼だろう!」とネトウヨを非難した訳である。どちらも韓国だよね、今から考えると。左翼たちは自分の主張の矛盾に気づかなかったので、安倍首相に対しても「アベは嫌韓だ!アベシネ!」と叫んでいたので、「いやいや、アベちゃんはその辺のネトウヨと違って統一協会や韓国の右派とも仲良しでしょう」というと、左翼たちは韓国に右派、保守派がいることに気づいていなかったのか、ぐぬぬと黙ってしまったことがある。

ということで、ネトウヨムーブメントの最初の一撃が慰安婦問題だったのだから、慰安婦に関する話題はセンシティブである。それを左翼は理解せず、「おまえら悪い日本人はさっさと謝罪して賠償しろ。我々偉い左翼様とおまえらは一段違うんだぞ。我々はコリアンと仲良しだから謝る必要も賠償する必要はない。おまえらだけ、程度の悪い自民党やネトウヨ、その他サイレントマジョリティは子々孫々に至るまで犯罪者として謝罪と賠償するんだ。」といっていたわけである。あの少女像はその象徴である。多分、左翼様は「へ?日本人は犯罪者なんだから黙って土下座してお金を出し続けるのが当然だろう。左翼様とは違うんだ。頭を土足で踏みつけられてもご主人様ありがとうございますというのが当然じゃないか。下等生物のネトウヨのくせに自分を人権のある人間と勘違いしているんじゃないか。」と疑問に思うかもしれないが、そうであればこそ、あの像は日本人の憤激を呼び起こす像である。

まあ、私は左翼様がもっと狂ったことを言い出して本気で日本人が憲法改正に踏み込めばいいと思うけれども、慰安婦問題については安倍首相が2015年の日韓合意で問題を解決したわけである。だからといってあの少女像の意味が薄れたわけではない。少なくとも多くの日本人はあの少女像に土下座してその靴を舐めるなんてとんでもないと思っているだろう。

左翼たちがそうすることは誰も止めないだろうけれども。

後半に期待である。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?