美容室でシャンプーしてたら目の前が真っ暗になった話
初めて訪れた美容室での悲劇
1年くらい前だったろうか。
とある美容室で、私は長かった髪の毛をカットした。
ヘアドネーションを目標にしていたその時、私の切った髪の毛は30cmを余裕で超えていた。
普段行ったことのないその美容室はヘアドネーションにも対応していて、とてもお洒落で心地の良い、素敵な美容室だった。
そんな美容室でばっさりと髪を切り、軽すぎる頭に驚きながらシャンプーをしてもらった。
その時だった。
急に視界が、真っ暗になった。
あれ?と思っているうちに、どんどん血の気が引いていく。
気がつけば全身に寒気が走り、吐き気に襲われる。
一体何が起こっているのか分からないまま、ただ時間が過ぎるのを待つしかなかった。
シャンプーが終わり、フラフラしながら何とか立ち上がる。
ドライヤーの温風が当たる頃になって、その気持ち悪さは何とか治まった。
(いきなり髪が短くなったから、頭のバランスでも崩れたのかな?それとも貧血??)
その時は、そんな程度にしか捉えていなかった。
その美容室は少し遠かったので、それ以降なかなか行くことができなかった。
普段通っている地元の美容室では、もちろんそんな体調不良は起こらなかった。
(やっぱり、たまたま調子が悪かったんだ)
そして、そんな事も忘れつつあった。
お洒落美容室が忘れられず
そして時は流れ、1か月ほど前。
念願だった、あのお洒落な美容室の予約が取れた。
久しぶりにあの空間を堪能できると朝からウキウキしつつ、早々に美容室を訪れた。
やっぱりカラーリング剤ひとつ取っても幸せな匂いで、私は大満足だった。
待ち時間も楽しみつつ、シャンプー台へ移動した。
ふと前回の事を思い出した。
そういえばあの時は気持ち悪かったなあと苦笑しつつ、美容師さんに身を任せる。
今回はカットした長さももほんの少しだし、まあ大丈夫だろう。
その時。
またしても、急に視界が真っ暗になった。
血の気が引き、寒気が走り、吐き気が襲う。
あの時と同じだった。
あまりに急激な堕ちていく感覚、急すぎて声も出せない。
これはヤバい、どうしたらいいのか。
どうにか伝えたいと思っても、身体も思うように動かない。
そうこうしているうちに、シャンプーが終わった。
電動リクライニングで背もたれが起き上がり、それに助けられながら身体を起こす。
そして、やはりドライヤーの頃にはその不調は治まったのだ。
結局、2度訪れた美容室で、2度とも同じ症状が現れた。
前回は心当たりもあったが、今回に関しては全く思い当たる節がない。
とっても気に入っている美容室なのに、一体どういうことなのだろう…
その答えは見つからないまま、時はまた過ぎていった。
不調の正体は突然に
そして、今日のこと。
ふと検索サイトを眺めているうちに、そのことを思い出した。
あれは貧血だったのだろうか。
何となく思いついた「シャンプー台 貧血」というキーワードで検索してみる。
そこに書かれていたのは…
【美容院脳卒中症候群】
は?である。
脳卒中って…それこそ敬愛する星野源もその病に侵された(源さんの場合はくも膜下出血だが)、本当にヤバい奴じゃないか!!
https://www.news24.jp/sp/articles/2016/12/23/07349849.html
ざっくり説明すると…
・シャンプー台で首をぐーっと後ろに反らす
↓
・頚椎の中を通る血管(椎骨動脈)が圧迫される
↓
・血流が一時的に悪くなる
↓
・脳が貧血状態になる【目眩、吐き気、頭痛、立ちくらみ】
↓
・場合によっては脳血管に血栓ができることも
↓
・シャンプー台が起きる
↓
・一気に血液が流れはじめる
↓
・血栓が脳の血管を詰まらせる
↓
・脳卒中状態になる
ということ、らしい。
どうやら美容業界では割の名の知れた症状だったようだ。
というか、私は普通に死線を越えそうになっていたのか…。
予想を軽くぶち壊す話すぎて、驚愕だった。
この話から状況を見直すと、多分たまたま私の頚椎とその美容室のシャンプー台の相性が悪かったのだろう。
(普段の美容室ではそんな症状は出ない)
こればかりは「通うのを辞める」という選択しかないのだろうか。
いや、もしかしたらその話をしたら取り計らってくれると思うけど…とっても優しい美容師さんだったし…
とはいえ正直、そのシャンプー台に乗ること自体が、怖い。
死線を彷徨いながらの美容室は、さすがにハードルが高すぎる。
そんな訳で、私はまたいつもの馴染みの美容室へ通うことを心に誓ったのだった。
おわりに
皆様も、万が一シャンプー台で気分が悪くなった時は、くれぐれも無理をなさらずに。
ヤバいと思ったら、我慢せずに身体を起こしてもらうことをオススメする。
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