【読書メモ】子どもの人権をまもるために(木村草太 編著)

そういえば憲法記念日でした。柔らかな語り調子が素敵な木村草太さんの
本を借りたつもりが、各分野の現場で活躍される16人による論稿集でした。
2箇所に前川喜平さんが登場。全部は読み切れず。また機会があれば。

【読書メモ】
子どもの人権をまもるために
木村草太 編著 (2018/2/8発行)
https://www.amazon.co.jp/dp/479497034X

●「憲法的価値」を逸脱する「道徳的価値」(p.199)
(第10章 「道徳の教科化」がはらむ問題と可能性 前川喜平 著より)
道徳科の学習指導要領には、下記の例のような道徳的価値を一方的に植え付ける「インドクトリネーション」(教化、教え込み)がある。子どもたちが自分の思想・良心の自由形成、精神的自由権としての学習権を侵害する行為である。
(例)
父母、祖父母を敬愛する
国や郷土を愛する心をもつ
人間の力を超えたものに対する畏敬の念をもつ

国家が、道徳の名の下に全体主義的な価値観を押し付けようとしても、
現場では、様々な面従腹背が可能なのである。(p.341)と木村草太さんがまとめられたが、
同様の内容が、前川さんの末尾にも書かれている。

●LGBT
(第15章 LGBT 多様な性を誰も教えてくれない 南和行 著より)
LGBTを特別な存在として配慮し気遣いをするだけでは、差別も偏見もいつまでもなくならない。「社会の当たり前」や「普通の人」が存在するということが虚構であり、そこに存在するのはあらゆる人のそれぞれの「ありのまま」でしかないという真実を受け容れない限り差別や偏見の問題は解決しない。(p.289)
前川喜平さんが退任時、LGBTへの理解と支援について触れた。(p.303)

前川喜平前文科省事務次官退任の挨拶メール全文
https://bacillussa.exblog.jp/27870427/

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