【表現評論】メモリーズオフ#5 とぎれたフィルム コアレビューその11 美海ルート(終)【全作再プレイシリーズ】
⚫︎前回の記事
⚫︎早蕨美海
シリーズ随一の難読苗字を持つ人。陵か早蕨か。名前が一番読めないのは間違いなく英です。これ本当にあずさって読むの? 調べても出てこないんだけど。はなぶさくらいしか出てこない。名前なんてどう呼んでも問題はないわけですが、兎(ルナ)が読めないから改名したのに、さらに読めないという謎が残る。
閑話休題。早蕨さんの内容はほとんど覚えてません。1年ごとに記憶リセットされる病気? にかかってることだけ覚えてます。どういうふうにリセットされるかまでは覚えてません。1年毎にここ1年の記憶が消えるんだったっけ。そうじゃないとあすかと友人関係を維持できないような気はする。設定的にマイメリのアレに近いものを感じますね。あっちの方が先か。
⚫︎瑞穂のテーマが流れ続けるシーン
飲みを断った帰り道の話。瑞穂がいないのに瑞穂のテーマが流れ続けてます。BGMの切り替えミスってない。
⚫︎やはり性格がおかしいあすか
瑞穂ルートも美海ルートも君なんか違わない? っていう場面が多い。具体的にいうとここまでワガママじゃないし、おバカでもないでしょっていう感じです。香月ルートはそんなことはなかったけど、あのルートでは早々に退場して出てこなくなりましたからね。他ルートでは全体的にネタキャラっぽくなっている。
⚫︎メモリーズオフNo. 1の才女
めっちゃ勉強できるらしい。そんな設定もあったなぁ。あったのか。映画のセリフも一回見れば全部覚えるとか。それからの記事で縁がめっちゃ勉強できるという話に触れましたが、それ以上っぽい。あっちは努力しない天才だし。ちなみに雅師匠は学年で1番でした。綾園学院のレベルがわかりませんが、多分師匠よりもできそう。ということは、メモリーズオフヒロインで一番頭がいいのかもしれない。そんな天上界の人間に対してどうやって家庭教師するんだよ。春人くんは千羽谷大学の芸術学部に合格できないレベルなんだぞ。千羽谷大学はショーゴ君がいるくらいだから、多分レベル高くないぞ。文学部だから数学なんて受験で使ってないぞ。
でもいいんです。サービス業は相手が欲しいと思えばOKなんです。どんな学力でもいいんです。美海ちゃんが来てくれって言ってる&叔母さんも来てくれって言ってるんだから、数学なんていらないんです。ミッキーの話して遊んでりゃいいんです。
⚫︎映画撮りてえ
美海と映画の話をしていると映画を撮りたくなったらしい。軽すぎないか。1年間落ち込んでたのは一体何だったんですかね。CUM研にその旨を伝えると、あすかだけはかまってかまってほしいのということで、反対しました。君部員じゃないよね。美海の家庭教師の絵に、ガチトーンで浮気しないでくださいと言ってくるんですが、あすかってこんなに嫉妬丸出しにするキャラなのかな。出せそうで出せないけどちょっと出してくるキャラだと思ってるので、若干解釈の違いがある。そもそも付き合ってないから浮気ではないんだけど。
⚫︎美海のシナリオ
記憶喪失の主人公が記憶を失ったことを恋人に言い出せずに苦しむという内容。途中で終わってる。春人はこの脚本で映画を撮ることにしましたよと。
⚫︎家庭教師
で映画の話をして終わる。最初は一応授業してたけど、もはや取り繕う気もない。教え子&従兄弟に手を出す男。と思ったら今度はきちんと授業している。けど向こうに教えられるレベルにないので、一体何の時間なのか。反転授業なのか。
⚫︎可愛がり
撮影現場でみんなに可愛がられる美海さん。撫で回したくなるような性格をしているのかもしれない。
⚫︎デートシーンを書く
ためにデートしてくださいというお願い。多分これが最後のデート。
⚫︎デート
怒涛のCG連発。取材デートから本当デートに切り替えて、最後はサークル棟の屋上でキスして告白したけど、返事は保留でした。うせやん。めっちゃいい雰囲気でしたやん。俺が主人公なら心が砕け散るぞ。
⚫︎叔母さんからクレーム
お前まともに勉強教えないのはいいとして、なんで娘は泣きながら一日中机に向かってんのよとクレームが来ます。勉強教えてないのはバレてたらしい。だってさ〜、家庭教師いらないくらい頭いいですよって言いましたやん。それでも来てくれって言ったのはそっちですやん。机に向かってんのは脚本書いてるからだけどさ。
⚫︎ごめん、やっぱり無理だわ
先生とは付き合えませんと。脚本も完成したから家庭教師ももういいですと。泣くよこんなもん。ネタ知ってるから理由はわかるけど。おまけに書いた脚本はバッドエンドで、部員の反応も激悪という。
⚫︎あすかの友情
このルートでは男気溢れるあすかさんになっています。瑞穂ルートでは女々しかったのに、このルートでは親友優先です。まあ瑞穂ルートでも最終的には男気発揮してたけど。
⚫︎ようやく話の真相に
美海の家で叔母さんから美海が隠している話の内容を聞くことになります。5月9日に事故ってから、毎年5月9日に1年分のエピソード記憶を失うという症状に見舞われているというのが、隠された話の真相でした。エピソード記憶だから、勉強した内容なんかは覚えてるんですかね。人見知りや閉じこもりがちなのも、どうせ記憶を失うからという配慮だったらしい。叔母さんが春人を呼んだのはまた美海が前向きに生きられるようにという考えもあったと。
春人君はこうなって(お互い好きになる)しまうかもしれないのに、何で家庭教師に呼んだんだと逆ギレします。それがわかっていても、叔母さんは美海が前向きに生きられる方を取ったということですね。親子愛。
帰ってきた美海と鉢合わせて、シナリオを書き換えるように話しますが、こんな状況でハッピーエンドなんか書けるわけじないじゃないですか、と返されます。
悲しい。ただ悲しい。
⚫︎5月9日
入院している美海をあすかと見舞いに行きます。美海は昔親戚の家で会った時から春人のことが好きだったらしい。あらまあ。従兄弟なのに。最後に感覚はワンチャン覚えてるかもしれないということ、キスして別れました。その後、美海のパソコンに入っている日記を、春人に関するものだけ全消去して、全てが終わりました。全て消去した後、ハッピーエンドで終わる別稿のシナリオを発見します。
⚫︎その後
記憶を失った美海と再会して、美海のハッピーエンド版脚本で作った映画を見せることになります。不意に出てきた「先生」というワードに自分を押さえられなくなった春人君は、いきなり美海を抱きしめて男気告白します。普通に考えたら出会って二日目の人間の行動としてはおかしいわけですが、美海の方も、懐かしい気がすると言って拒みませんでした。私も「先生」が大好きですと。
⚫︎エピローグ
美海は春人が覚えててくれるから、もう日記はつけませんと言いました。強迫観念みたいなものから解放されたということで、無事ハッピーエンドでしょう。記憶がなくなったら? またやり直せばええねん。
⚫︎美海ルートまとめ
全然覚えてなかったんですが、きちんとまとまった話でしたね。おまけ程度に考えてたけど、なかなかボリュームもあったし、あすかとの美しい友情もあったし、美海ちゃんは可愛いし、デートも楽しませてくるし、男気告白を断ってくるどんでん返しもあるし、記憶喪失というネタを最後にぶっ込んでくるし、泣かせてくるシーンも多いし、いいシナリオでした。ただネタ勝負みたいなところはあるので、ネタが割れてると感動半減かもしれない。再プレイよりも初見プレイで映えるタイプ。しかし瑞穂ルートも美海ルートも、途中であすかの性格がおかしくなるのは何なんでしょうか。両方とも、最後になるとまともになっていくという。
他のルートやると、やっぱり雄介の映画なんか取らん方がみんな幸せなんじゃないか説が濃厚になってきますね。でも最後は麻尋ルートなんだよなぁ。次回から、いよいよ#5のラストルートに入ります。
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