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小説家の頭の中

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日々のこと。書籍化にいたるまでの話など。
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#天職だと感じた瞬間

小説の値段

 小説を書くきっかけは、ある科学の研究者に言われた言葉です。 「君の話し方、文章の切れがいい。なんでもいいから文章を書いてみてはどうか」 ちょうどその頃、ある出版社で著作権処理の仕事をしていました。毎日、作家達の書いた文章の一部を読んで、その作家に掲載の許諾をいただくという仕事です。 こんなゴミみたいな文章で小説家デビューできるのなら私にもできる。 ある日、ふと思いました。  大阪堺筋本町駅の地下でランチをしながらパソコンを広げ原稿用紙20枚ほどの短編を書きました。  

研究に参加する

 最近、身の周りで起きる良いことも悪いことも全て自分の糧になると思えるようになった。 自分がどうなりたい、どんなときに幸せだと思えるのか。決めてしまえば、その場所にいけるよう自動的に道ができる。途中、辛く苦しいことがあったときは流れに逆らわない。 まだ、ここからエベレストは見えないし、富士山も見えない。  10月になってから、ある人に声をかけていただき、研究に参加することになった。 研究の内容について詳しくは書けないが、私にできることがあるならと返事をした。  研究室に入