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肌に馴染む街

久しぶりの朝帰りだった。飲みに出掛けて終電を逃し、レイトショーを観て喫茶店で夜を明かす。
夜の新宿はすっかりコロナ禍の賑わいを取り戻し、24時間営業の喫茶店も大盛況だった。
街に活気があり、なんだかうれしくなった。新宿の雑多で欲望に塗れた雰囲気は嫌いじゃない。パワーが溢れていて元気をもらえる気がする。
これが池袋だと精気を吸い取られてHPがどんどん削られる。肌に合わない街にいると、いるだけで疲れる。馴染みがあるなしでなく、街の肌感みたいなものって確実にあると思う。ちなみに表参道も元気になる。あそこはいい気が抜けていると思うのだ。

深夜の喫茶店に集う人たちを眺めるのも楽しい。PCで仕事する人、資料を広げて考え事する人、仕事帰り、終電を逃した人、カップル、打ち合わせ、作家風の人。深夜の喫茶店で思い思いの時間を過ごす人たち。
友人と恋の悩みについて語り合う。2時間ほと話したが結局解決策は見つからない。見つからなくたっていい、誰かに話を聞いてもらえることに意義があるのだから。

異常な湿度で立っているだけでも汗ばむが、風が抜けると涼しく感じる。

帰宅してシャワーを浴び、すぐに布団のなかへ。うとうと微睡む程度でよく眠れない。3時間ほど夢と現を行き来して起き上がる。疲れているはずなのに、やすまらない。
洗濯を2回する。あとはダラダラとして過ごす。サブスクで『楽園』という日本のサスペンスドラマを一気に見た。頭が回らない日は日本語がいいから、日本のドラマを見がち。映画だと、音声聞き取りにくいことがあるから、ドラマ。なぜ日本映画ってあんなにボソボソ喋るのだろう。
心の中のモヤモヤしたものが晴れない。晴れないまま1日が終わる。

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