不妊治療卒業!卒業と同時に感じる不妊治療の闇
9週1日、いよいよ卒業の日。
エコーでも元気な心拍も確認でき、最後の診察となりました。
M先生、K先生には本当にお世話になりました。
「前向きじゃないと上手くいかないよ」と言ってくれたポジティブM先生。
「頑張りすぎだから休んだ方がよいよ」と言ってくれたクールビューティK先生。
本当にその通りでした。
私に対して、的確に、かつはっきりと伝えてくれた事で目が覚めました。
ありがとうございました!!
感謝の気持ちは伝えきれないほどで、最後の診察で感極まって泣いてしまい、嬉しいけれど、なんとなくお別れが寂しくて、泣きながら赤ちゃんのエコー写真て一緒にM先生と写真を撮ってもらいました。
これは我が家の家宝です!
卒業は嬉しいけれど、出来ることなら出産までM先生に診てもらいたかったなぁという気持ちが強すぎて。
私はM先生とは、一緒に治療を乗り越えてこれたと感じています。途中、あまりのポジティブさについて行けなくなった事もあったけど、あまりのテンションの高さに顔が引きつってしまったこともあったけど、それでも、「妊娠させてあげたい」という熱意は伝わってきました。信頼関係を築けて治療ができたことも妊娠への近道だったと感じています。
不妊治療の現場は命を生み出す場所にも関わらず、実際は不妊治療を必要とする夫婦が多すぎて、受付をして診察までの待ち時間はどこも大体3時間、それだけ待たされても診察時間はせいぜい1分(ひどい時は秒で終わる)の悪く言えば流れ作業、それが実情。待たせて当たり前、待たされて当たり前、まるで「ここに通わないと妊娠できない組」とレッテルを貼られているよう。(そうなんだけどさ。)
不妊治療中、診察で何度も心折れたこともあった。(特に有名病院)
いつも違う医師の診察にあたり治療方針や言われる事がブレたり、場の空気を読んで疑問に思う事さえ質問できずに、不安にさらに追い討ちをかけられたり。
自分にとっては1ヶ月に1度、1年にたった12回しかない貴重な排卵なのに、医師にとっては何百、何千といる患者の中の、1回の排卵となるわけで、そうなると、一回の治療に賭ける自身の熱量と医師の熱量とに差が生まれるのは当然。
それでいて、自身の状況は毎月違っていて、ホルモン値や卵子の成長具合、過去のデータ、治療成績を見極めて、医師が治療方針を決める。治療を受ける側にとってはそれが全てになる訳で、そんな重大なこと、1分程度パソコンと睨めっこして決めていいのだろうか?っていうか、決まるのだから凄い。
実際にエコーで見た卵子の状況、検査の数字は医師に任せるしかないけど、自分自身の細かい身体の変化や、なんとなくこの方法では上手く行かないかもなど、自分なりに感じている事や、治療に対する要望があればそれをしっかり医師に伝えて、お互いに一番良い方法で納得して治療に取り組める環境であってほしいと思う。
人も時間も足りなすぎる現状ではないですか!
自分も医療者だからこそ、治療を希望する夫婦が多すぎて、そうせざる得ない(流れ作業的)現状も分かってしまう訳で、ここで不妊治療病院のどうする事もできない現状が見えてきてしまう。
お金も時間も捧げ、周りに迷惑をかけながら仕事をなんとか工面して、やっとの思いで駆けつけることのできた診察で、一刀両断のごとく流され(そのように感じてしまう)または治療に従うしかないのだから、ここにも不妊治療の闇がある。
「卵巣年齢低いですね。」
「残念ですが、今回は妊娠してません」
赤ちゃんを望む女性にとって、このような結果を診察で伝えられる事は本当に辛い。みんな周りに迷惑かけるといけないし、何か質問できる雰囲気でもないしと、病院に気を使って、大人の判断で冷静に振る舞い診察を終了させている。診察の後にカウンセリングの時間があってもいいくらい繊細でかつ奥の深い問題なのに。
それを誰にも言えずに、理解されずに、悲しみと孤独に耐えしのぐのが、今の日本の不妊治療だと言えると思う。
今の状況を、不妊治療経験者はみんな経験して理解している事だけれど、不妊治療している事自体、プライベートな事で周りに隠している人も多いから、不妊治療の現場がどれだけ過酷な環境であるのかが明るみに出ていない大きな問題もここにあると思う。
そして話は戻り。
無事に不妊治療は卒業となり、次は産科での妊婦検診となりました。けれど、私には着床障害と橋本病の問題があり、そちらはまだまだ引き続き治療を要するので、しばらくは3つの病院を掛けもち。
そして、私達夫婦には、繋留流産の経験から、胎児ドックも視野に入れており、ここからまだまだクリアしないといけない問題は山積みだらけ。
妊娠中、いつになったら安心できるのか??
その辺りもまたいつかかけたら。
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